浅野です。
物語も終盤に差し掛かってきました。
ミスケントンとの関係が変化したことの回想と、車の燃料がなくなってお世話になることになったところでの不快な体験を描写した場面です。
ミスケントンがおばを亡くしたという知らせを受け取った日に、主人公は彼女に対して何かを言おうとするのですが、彼女の仕事ぶりを非難するような言葉を発してしまいます。振り返ってみるとこれがターニングポイントだったのかもしれませんが、当時はそのようなことがわからなかったと回想されます。
回想を終えて現在に話が戻り、今滞在している村で夕食後にひどい体験をしたことが紹介されます。それは村人たちが集まってきて、政治的な話になったという体験です。
Now it’s up to us to exercise our rights, every one of us. Some fine young lads from this village gave their lives to give us that privilege, and the way I see it, each one of us here now owes it to them to play our part.
今や権利を行使することが我々の肩に、我々一人一人の肩にかかっている。何人ものこの村の立派な若者が我々にその特権(自由と民主主義)を与えるために命を差し出したのだ。そして私の見方では、ここにいる我々一人一人が、自分の役割を果たす義務を亡くなった若者たちに対して負っているのだ。
こうした村人による強い主張を何度も聞かされることになります。
噂がすぐ村中に広がるといったところは日本の村と同じですが、第二次世界大戦で犠牲を払って自由と民主主義を守ったのだという感覚は異なるところです。