浅野です。
The Temper of Our Timeの5章を主に進みました。
本を書くような人たちは自然を礼賛するが、自分は労働者としての経験からしても、自然とは人間と対立するものであるという主張がなされます。次の一文がそのことを表しています。
Man became what he is not with the aid, but in spite, of nature.
この文は文法的に難しいです。
まずwhat he isの部分は「今の姿」くらいに意訳すると収まりがよいです。ですのでそこまで訳すと「人間は今の姿になった」となります。
次に、not A but B(AではなくB)という構文が用いられています。Aにあたる部分がwith the aid、Bにあたる部分がin spiteです。これら両方にof natureがかかっています。ということで訳すと「人間は、自然の助けとともにではなく、自然にもかかわらず、今の姿になった」となります。
in spite of ~は「〜にもかかわらず」と訳すことが多いですが、ここではあえて「〜の意地悪の中で」と直訳してもよいかもしれません。その方向で訳すなら、「人間は、自然の助けとともにではなく、自然の意地悪の中で、今の姿になった」となります。