福西です。
この日から、『ぬすまれた夢』(ジョーン・エイキン、井辻朱美訳、くもん出版)を読み始めました。
「1 虹の最後のかけら」を読みました。
ジェイスンは風を見る能力があります。ある日、歌を忘れて悲しむ西風に、口笛で歌を再現してあげます。
西風は喜び、贈り物を約束します。そこでジェイスンは「自分の虹がほしい」と願います。
しかしそれは難しい願いでした。西風は、虹を手に入れる「方法」だけ教えてくれます。
まず、バケツをもって、荒れ地をずんずん歩いていき、<クジャクの滝>というところまで行くんだ。そして、その滝にむかって、バケツを出し、いっぱいになるまで、そのしぶきを受ける。時間がかかるよ。でも、バケツがいっぱいになったら、その中にいるものが、きっとあんたに虹をくれる」
ジェイスンは<クジャクの滝>に行き、その通り実行しました。すると、バケツに小さな魚が現れます。滝の精です。
滝の精は、逃がしてもらうかわりに、虹をくれます。しかし、「虹を持ち帰るのは難しい」と忠告します。
ジェイスンは、帰り道で次のような頼み事にあいます。
・罠につかまったアナグマが助けてほしいという
・病気のおばあさんが虹の入ったプディングを食べたいという
・迎えに来た妹がけがをして、包帯を巻いてほしいと泣く
これらを解決するために、ジェイスンは虹を使ってしまいます。
ジェイスンは、親指と人さし指にはさんだ、ちっぽけな虹の切れはしをかなしい気持ちで見つめました。
そこへ西風が現れます。
西風は、ジェイスンの手から、虹の最後のかけらを吹きました。すると、大きな二重の虹ができ、やがて消えました。
ジェイスンは、虹をポケットに入れて持って帰ったことを、思い出にしまったのでした。