『ぬすまれた夢』を読む(ことば2年、2021/12/1)

福西です。

この日から、『ぬすまれた夢』(ジョーン・エイキン、井辻朱美訳、くもん出版)を読み始めました。

「1 虹の最後のかけら」を読みました。

ジェイスンは風を見る能力があります。ある日、歌を忘れて悲しむ西風に、口笛で歌を再現してあげます。

西風は喜び、贈り物を約束します。そこでジェイスンは「自分の虹がほしい」と願います。

しかしそれは難しい願いでした。西風は、虹を手に入れる「方法」だけ教えてくれます。

まず、バケツをもって、荒れ地をずんずん歩いていき、<クジャクの滝>というところまで行くんだ。そして、その滝にむかって、バケツを出し、いっぱいになるまで、そのしぶきを受ける。時間がかかるよ。でも、バケツがいっぱいになったら、その中にいるものが、きっとあんたに虹をくれる」

ジェイスンは<クジャクの滝>に行き、その通り実行しました。すると、バケツに小さな魚が現れます。滝の精です。

滝の精は、逃がしてもらうかわりに、虹をくれます。しかし、「虹を持ち帰るのは難しい」と忠告します。

ジェイスンは、帰り道で次のような頼み事にあいます。

・罠につかまったアナグマが助けてほしいという

・病気のおばあさんが虹の入ったプディングを食べたいという

・迎えに来た妹がけがをして、包帯を巻いてほしいと泣く

これらを解決するために、ジェイスンは虹を使ってしまいます。

ジェイスンは、親指と人さし指にはさんだ、ちっぽけな虹の切れはしをかなしい気持ちで見つめました。

そこへ西風が現れます。

西風は、ジェイスンの手から、虹の最後のかけらを吹きました。すると、大きな二重の虹ができ、やがて消えました。

ジェイスンは、虹をポケットに入れて持って帰ったことを、思い出にしまったのでした。