福西です。
講談社の「どうわがいっぱい」シリーズの中から、『みちくさ一年生』シリーズ(あまんきみこ/作)を5冊読了しました。受講生のWちゃん、おめでとうございます。
日常のちょっとしたずれに対する不安を、一年生のなおこちゃんとたえちゃんが励ましあって克服するお話でした。遅刻、迷子、留守番、運動会、おつかい。はじめはだれもがドキドキする体験。でも大人になると忘れてしまう心の通過儀礼。それを大人になってからも忘れずにいる作者のまなざしが、言葉にできない魅力でした。
Wちゃんのリクエストで、次は「どうわがいっぱい」の中から『ペンギンたんけんたい』シリーズ(斎藤洋/作)を読みます。これは、動物がしゃべるファンタジー寄りの作品群です。「しょうぼうたい」「パトロールたい」など、「~隊」で毎回出てくるペンギン(たち)は、主人公というよりはイベントを運んでくる、非日常的な存在です。多少シュールな味わいで、善悪にとらわれない起承転結が心に残ると思います。
1週間に1冊ずつ。物語によって広がる心の世界を、受講生とともに味わっています。