少し寄り道をして、ケータイ小説とライトノベルの関係、ひいてはパソコンやインターネットというテクノロジーが小説にもたらした影響について考えています。
ケータイ小説について書かれた新聞記事、論文、本を参照すると、ケータイ小説は主に10代の女性を対象として暗い内容もリアルに描く小説であることがわかりました。その他にも、同意するかは別として、ヤンキー的である、地方都市的であるといった特徴が指摘されています。
他方で「ケータイ」はあくまでも道具に過ぎず、直接小説の内容を規定することはないと考えられます。現に「ウェブ小説」などといった場合には上に記述した「ケータイ小説」のような特徴に限られるわけではありません。
ケータイやパソコン、インターネットがもたらした影響といえば、Wikipediaに代表されるような集合知の発露や、AmazonやGoogleで実現されているようなロングテール商品のマッチング、Linuxに結実したオープンソースの思想が挙げられます(梅田望夫『ウェブ進化論』を参照)。小説に関しても、先週に着目した投稿サイトのことを考えると、これら3つの特徴が当てはまります。 あまりにもそのまま当てはまりすぎておもしろくないくらいです。
議論はますます複雑になってきましたが、おもしろくはあります。