かいがA(2018/05/22)

担当の梁川です。

春学期に入って、やっと天候に恵まれましたので、今日は外で描くことにみんな賛成してくれました。

今日はいつもより「観察」の方に重心を置いてみようかと考えていましたが、みんなの様子を見てそのことは一旦脇に置き、目に映るものや、頭に浮かんできたものを思いのままに描く流れとなりました。

折りたたみの椅子は、どこでも自分の好きな場所に構えられるのが利点だと伝えていましたが、みんなしぜんと互いに寄り添って座りました。

ジャングルジムに登って、にこっとしながらMasato君が教えてくれたことは「木に遮られてあまり見えないけど、あそこだけちょこっと見えるよ」というものです。

私も登ってみると、木の葉が茂っている一箇所だけぽかんと窓のように空いていて、そこから遠くの空と街とが覗いていました。「窓」の形も、飛行機のような、イルカのような面白い形で、素敵な発見だと思いました!

「私は空想を描く…!」「私も!」と女の子二人が宣言しました。
そして風がざわざわと吹き渡る中で、まずは、思いっきりブランコを漕ぎました。
まさに、風と一緒にブランコを漕いでいるような、風に手伝ってもらっているような一体感に、笑顔がこぼれます。

Mちゃんは次に、目を瞑りながら漕ぎました。そうして頭のなかの世界を膨らましているのです。

そのかいあってか、風の妖精や魔女とともに、風にのって遊んだり、海の世界に行ったり、とても楽しそうなお話の絵が生まれました。
Rokkaちゃんの絵にも妖精が登場し、この日の絶え間ないざわざわした楽しい感じが表れていました。

その他にも、まだ夕方なのに出てきたせっかちなお月様や、その横を小さく飛び交う白い飛行機、「風の形」をした雲、大きく揺れ動く木の枝の様子などを、4人で見つけては、眺めていました。

Madoちゃんが「風よ〜、ふけ!」と両手を広げると、本当に風が渡ってきて、「止め!」と言うと、本当に風が静まる場面があり、すっかりと魔法を授かった姿にみんなで感心しました。

教室に戻る石段で「私は今日、魔女に会ったよ!先生は何に会った?」とMadoちゃんに訊ねられたので、「太陽が、先生のお腹に触ったよ!」と伝えました。ちょうど西日が差していたので、みんな「ほんとだ!」『私も!」と言ってくれました。

外の刺激がみんなにもたらしたものを、はっきりと感じられる一日でした。