浅野です。
西尾維新さんの『終物語』を読んで考えました。
正しさとは何かというのがこの作品のテーマであると言ってもよいでしょう。一つの絶対的な正しさがあるのではなく、立場によって正しさは変わるという発想も作品の随所から読み取れます。だから正しさとは何かと考えてもはっきりとした答えが出るわけではありません。このように考えつつも、主人公はいざという場面に出くわすと行動して人助けをします。
物事を相対化する視点を持ちつつも残酷さを避けるために行動するという姿勢は、リチャード・ローティーのリベラルアイロニストに通じると感じました。