福西です。
今日の和歌は、七福神の宝船に書かれている回文歌です。
なかきよの とおのねふりの みなめさめ
なみのりふねの おとのよきかな
(長き夜の 遠の眠りの みな目ざめ 波乗り船の 音のよきかな)
それの出てくる、『一目上がり』(ひとめあがり)という落語を鑑賞しました。
以下、簡単にあらすじを紹介しておきます。
八さんという、落語ではおなじみのそそっかし屋がいます。その八さんが、ご隠居のところで「掛け軸を見たら、『これはいい、さん(賛)ですね』と褒めるんだよ」と教わります。
八さんはさっそく他の掛け軸を見て試してみるのですが、運悪く、「いやいやこれは賛じゃない。『詩』だ」と言われてしまいます。
それならと、八さんは次の掛け軸で、「これはいい『し』ですね!」と言います。すると「いや、これは『悟』だ」と返されます。悔しいので、次は「いい『ろく』ですね!」と言うと、「これは『七』福神(の宝船)だよ」と来られます。
最後は、「古池や蛙飛び込む水の音」の掛け軸。すかさず八さんは、「いい『はち』ですね!」と飛びつきます。そして、「これは芭蕉の『句』だ」と言われたところで、話がオチます。
残りの時間は、七福神の紹介をしました。五山の「法」の字の下にあるお寺が松ヶ崎大黒天(妙円寺)だよ、といった話をしました。