福西です。
「ことば1~2年A」クラスのA君(1年生)が、お家で描いたという絵本を、クラスでも見せに来てくれました。
見ると、「白無地」の中に、彼の「表現」がぎっしり詰まっていました。
めくっても、めくっても、A君が出てきました。
文からも、A君の口調そのままが再生されてきました。
絵も、すべて彼の力で仕上げられたものでした。
32ページほどある白紙。
最後の方を白紙で終わらせることは、よくあることです。
けれども彼の作品は、そうではありませんでした。
すべてのページを使い切った上で、物語を完結させています。
この「完結させる」ということは、やってみれば分かることですが、大人でも、並大抵の精神力でできることではありません。
この作品が、1年生の手によってできていることに、私は正直、目をこする思いでした。
彼の着想、構想、貫徹力。どれもに脱帽です。
かいているうちに、後から後から湧いてくるもの。
きっと、A君にとって、この絵本にあるような形式が、「ことば」なのでしょう。
外から内へとやって来たもの。内から外へと出ていくもの。
この絵本に出てきた「愛すべき」妖怪たちのように、
ぜひこれからも、その奔流を大事にしてください。