高木です。
このクラスの生徒さんはお二人ですが、今日はお一人お休みでした。もうお一人が「さみしい、さみしい」と言っておられたのが印象的でした。学びを共にする子ども達の絆は深いのだなあと実感しました。
今日は、「別の人の詩も読みたい」という要望に応えて、金子みすゞの詩を朗読しました。「私と小鳥と鈴と」です。
私と小鳥と鈴と
私がりょう手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥は私のように、
じべたを速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あのなる鈴は私のように
たくさんな唄はしらないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
いじめから戦争まで、ちがいを、劣ったもの、間違ったものと見なすことの、なんと不幸なことでしょう。ちがいを尊重し合うことで、どれだけ世界は豊かになり、どれだけの人が救われるでしょう。しばしば詩人は、こうした根本的な問題を、身近な言葉で伝えてくれます。朗読しながら、今日は詩の意味についても少し触れました。筆写にも取り組み、この詩をさまざまな方法で「読む」ことを試みました。
絵本は、今日も『さむがりやのサンタクロース』を自宅から持ってきてくれたので、まずそれを読み、次いでこれも先週と同じ『おうさまだいぼうけん』を読みました。もう一冊読んだ絵本も、かつて読んだ『魔女たちのハロウィーン』の姉妹編である『魔女たちのあさ』(エイドリアン・アダムズ)です。同じようなもので飽きないのかなとこちらは思うのですが、子供にとっては親しんだ物語を何度も読むことが嬉しいようです。
去年の俳句一辺倒の授業(笑)から一気に世界が広がっていく様子がうかがえます。
小学生と詩の出会いに大きな学びの可能性のあることを高木先生のエントリーから
いつも学ばせてもらっています。