7/1 ことば4年生(A)

高木です。

今日は新しくT君が見学参加されました。
M君と小学校でも同級生で、すでにお互いよく知っているということでしたが、まずは自己紹介をしてもらい、それからいつもと同じように中也の詩を朗読しました。

    一つのメルヘン

  秋の夜は、はるかの彼方に、
  小石ばかりの、河原があって、
  それに陽は、さらさらと
  さらさらと射しているのでありました。

  陽といっても、まるで硅石(けいせき)か何かのようで、
  非常な個体の粉末のようで、
  さればこそ、さらさらと
  かすかな音を立ててもいるのでした。

  さて小石の上に、今しも一つの蝶がとまり、
  淡い、それでいてくっきりとした
  影を落としているのでした。

  やがてその蝶がみえなくなると、いつのまにか、
  今まで流れてもいなかった川床に、水は
  さらさらと、さらさらと流れているのでありました……

これまでM君と二人だけだったのが、T君も加えて三人になると、朗読の取り組みも充実します。新しい声は、新しい音だからです。それぞれの声から生まれる、それぞれの響きによって、詩から立ちあがる風景も、より立体的になったように思いました。

漢字の成り立ちを学ぶさいも、そうした交響をみることができました。今日は「木」の部でしたが、とりあげた漢字のなかにT君の名前の字があったこともあり、興味を持って意見を取り交わすことができました。M君が「来週はT君の名前の字がいい」と言ってくれたのが、私にとっては嬉しかったです。

アンデルセン『絵のない絵本』は、先週はじまったばかりだったので、T君にとってちょうどよかったと思います。はじめに先週のおさらいをしたあと、今日はいよいよ「第一夜」を読みました。しかし今日はすこし時間がおしてしまい、読んで物語の内容を話し合うことまではできたのですが、最後に想像した情景を絵として表現するところまではとどきませんでした。おそらく来週の「第二夜」では、挽回できると思います。