『しずくの首飾り』を読む(ことば2年、2021/11/17)

福西です。

『しずくの首飾り』(ジョーン・エイキン、猪熊葉子訳、岩波少年文庫)を読んでいます。

第7話「たまごからかえった家」を読みました。

四人の音楽家が一晩の宿を求めます。

ツルの巣(川のそば)、クマの洞穴(丘のふもと)、小人のおじいさんの木の家(丘の中腹)、そしておばあさんの木の家(丘のてっぺん)。最初の三つは泥棒と疑われ、断られます。

最後のおばあさんは、条件を出します。食べようと思っていた卵が盗まれたので、それを取り返してきてくれたら、泊めてやろう、と。

おばあさんの家は、一本足のニワトリのような家です。おそらくその風貌から、おばあさんはバーバ・ヤガー(ロシア版のやまんば)だと思われます。

音楽家たちは、おじいさんの家の井戸にその卵があったことを思い出し、取りに行きます。

しかしおじいさんの犬に吠えられ、卵をうっかり手放してしまいます。卵は転がり、丘のふもとのクマの洞穴をおどかし、ツルの巣を壊していきます。

丘を上って下りて上って、大変な骨折りをした挙句、ようやくおばあさんのところに卵を運んだ時、ちょうど卵が割れました。

そして中から、おばあさんの家と同じような、一本足の家が出てきました。

おばあさんは「食べられない」と言って、結局泊めてくれませんでした。しかしその代わりに、音楽家たちは、ぴょこぴょこ後についてくる、「動く家」を手に入れたのでした。