ことば1年(2019/2/19)

福西です。

先週の俳句のおさらいと、次の句を紹介しました。

春の海まつすぐ行けば見える筈 大牧広

春の浜大いなる輪が画いてある 虚子

どちらも一物仕立ての句です。一物仕立て(いちぶつしたて)とは、一つのことに内容を絞った句のことです。一つなので、たいていそれは季語を詠むことになります。上の二句は、春の海、春の浜についての「言われてみれば、たしかにそんな感じがする」という発見の詩です。一物仕立ては難しく、ほとんどが月並みな句として忘れ去られていきます。季語の本質(=本意)をより新しく言い表したものだけが読者に愛され、残っていきます。

今日から、新しいテキストを読み始めました。

『旅のはじまり』(竹下文子、偕成社)

「黒ねこサンゴロウ」というシリーズものです。

第1巻は、一人旅の(自称)名人であるケンが、特急で相席した黒ねこのサンゴロウと仲良くなります。サンゴロウはケンに宝の地図を見せてくれます。二人はそれを一緒に探しにいきます。「うみねこ族の船」という目次が目に入りますが、さて、本当に宝はあるのでしょうか……?

さっそく、3章「地図」まで音読しました。

乗り物好きの生徒二人との旅路が、これからも楽しみです。