浅野です。
今学期は新聞などを用いて身の回りのことについて考え、発言し、書いてもらうことを中心に据えています。その一環として今回は携帯電話を学校に持ってくることを禁止することの是非について考えてもらいました。
携帯電話の持ち込み禁止について、賛成か反対かを考えてもらおうと思っていたのですが、結論はこちらの想定を超えていました。その結論をまとめると以下の通りです。
自分は携帯電話を持っていて、友だちとの待ち合わせなどに便利である。新聞の記事によると、携帯電話を使っていじめをする人もいるようだが、それは携帯電話の持ち込みを禁止して解決する問題ではない(家に帰ってから使うなら同じこと)。また、携帯電話を長い時間使って学業に支障をきたす人も多いそうだが、自分はそんなことはしない。一律に持ち込みを禁止すると、ちゃんとした便利な使い方も禁止することになってよくない。というか、そもそも携帯電話を学校に持ち込むのを禁止するかどうかなどは取り立てて論じるほど重要なことではない。
驚かされたのは、賛成か反対かではなく、そもそもたいした問題ではないという結論に至ったことです。秋学期を振り返ると、「勉強を取るか部活を取るか」という問に対して、「両方取ればよい」と答えてくれたことを思い出します。議論の枠組みを疑うことは実生活においては重要で、それができるということは自分の頭で考えている証拠です。
>議論の枠組みを疑うことは実生活においては重要で、それができるということは自分の頭で考えている証拠です。
同感です。非凡なセンスが感じられます。大人に比べ、子どもたちはそうしたセンスに溢れているのかも知れません。大人でそうしたセンスを持つ人は、私の知るところごく僅かです。そうした子どもたちのセンスを形あるものとして引き出してくださるのも、浅野先生自身のセンスゆえです。