1126 数学高校

浅野です。

本来今回は秋学期と冬学期の変わり目で授業はないはずでしたが、試験前ということでいつも通りすることにしました。Kさんはすでに英語の補講が同時間帯に入っていたのでこの時間に参加することはできませんでしたが、その分はどこかで調整をします。

実はKさんはその前日の水曜日に自習をしに来てくれました。時には私に質問をしながら、3時間ほど集中して密度の濃い学習をしてくれたように感じます。

軌跡と領域の分野では一次関数のグラフをかくのに苦労していました。そうであれば一次関数の範囲に戻って理解することです。グラフの基本はいくつか(x, y)の座標を取ってそれをなめらかに結ぶというだけのことです。そのように伝えると安心してできるようになりました。

三角関数では単位円上でのx座標がcosθ、y座標がsinθという定義を忘れないことです。sin, cos, tanの値を求めることもあれば、逆にそれらの値から角度を求めることもあります。とにかく図を描いて落ち着いて座標を調べれば解決します。

三角関数の計算や数列といった代数的処理には違和感がなかったようです。

数学では、一つ一つ自分のすべきことをしていけばできるようになります。それは学校や山の学校での授業の時も同じで、ただ受動的に話を聞くだけではわかった気にはなっても実際に問題を解くことはできません。自分は何をすべきかという相談や、個別の問題への質問にはいつでも答えます。

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Cさんは引き続いてベクトルの範囲で、試験前の時期になりました。

いつものことながら本質の理解はよくできていて、複雑で見たこともないような問題以外は解答の方針を立てることができると言ってくれました。aベクトル、bベクトルといった位置ベクトルで考えても、OAベクトル、OBベクトルといった普通の方向ベクトルで考えても本質に何ら変わりはないことも見抜いてくれていました。ついでに言うなら成分で計算しても同じことです。

問題は、これもいつものことなのですが、計算です。今回も方針は間違っていないのに答えが違っていて、どこでおかしなことになったのかを探すのに苦労するという場面が何度かありました。いつもちょっとした計算で狂っているのです。今回は特にひどかったのでなぜ計算間違いをするのか考えました。本人は自分の意識が足りないせいだと言うのですが、私は計算を狭いスペースでやっていることが一つの大きな要因だと推測しました。ということで大きな白紙をあげるとそれ以降計算間違いはありませんでした。意外とこのような単純なことだったのかもしれません。蛇足ですが、実社会での問題(例えば就職問題)でも本人の意識や努力が原因であるとも言えれば、システム(例えば産業構造の変化、人口動態、新卒採用、終身雇用、性別役割分業など)のせいだとも考えられます。

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Aさんは三角関数の範囲で試験が近い状況ですがその範囲では特に問題はないようなので、引き続いてベクトルの難しい問題にいくつか取り組みました。

ここ数回でベクトルの存在範囲の問題をしつこく取り上げています。前回まででは若干の不安を残しておりましたが、今回かなりしっかりと理解できた模様です。本人からもベクトルの存在範囲の問題をものにするのだという強い意識を感じました。

そのほかでは標準的なベクトルの問題はきちんと解けていますし、空間座標についても問題ありません。チェバの定理やメネラウスの定理を応用する問題に苦労したくらいです。

次回は三角関数の範囲で、テスト形式のプリントを用意する予定です。