浅野です。
Kさんは数学的なセンスがあり理解はできているのですが、具体的な計算などになると詰まることが多いということを、この前のテストなどから感じました。そこでこれからあと3回と夏休みの宿題で、これまでに習った範囲の計算などを中心にもう一度基礎的な練習を繰り返そうと決めました。今回は式の計算から始めました。この範囲の山場は因数分解です。かなりスラスラと進んでいましたが、1ヶ所だけ苦手なパターンがありました。それは(a+b)x-(a+b)yを因数分解するような場合で、(a+b)を一まとまりとみなします(わかりにくければ(a+b)をAとでも表します)。そうすると(a+b)(x-y)となります。一見簡単そうに見える問題でも、実際にやってみるとうまくできないことがあるので、そうした箇所を一つずつ発見していきたいです。そしてこうした積み重ねが次につながることを期待しています。
Cさんは三角比から三角関数へと入りました。最初は三角関数のグラフです。sinやcosなら音の波形のような形になるものですね。与えられる式に応じて振幅が2倍になったり、周期が半分になったり、平行移動したりするのがややこしいようでした。軸と目盛りを固定してグラフを変えようとするからややこしいのであって、裏ワザ的ではありますが、基本形のグラフをかいてから軸や目盛りのほうを消しゴムで消して書き直すと比較的簡単です。
基礎に立ち返ることの大事さを本人が認識できたとするなら、それは大きな前進を意味しますね。数学は、ある程度力ずくで問題をたくさん「解き散らかす」ことも必要だと思います。手当たり次第ガンガン解いて解いて解きまくる。そして疲れたとき、ふと基礎の大事さに気づくわけです。最初から基礎だけで手堅く行くのも一つですが、小さくまとまるような気もします。このクラスの方針でよいと感じるのは、生徒のニーズをよく見極め、基本と応用の両者を視野に入れ、自由に行き来している点です。