0611数学高校

浅野です。

前回はテスト前に最後の確認をしたのですが、結果はどうだったのでしょうか。

Kさんは返却されたテストを見せてくれました。それについて自分はどう思うかと聞くと、ベクトルでは成分表示の根本的な意味がわかっていなかったと言ってくれました。ベクトルの成分表示とは原点を始点としたときの、終点の座標を表すことです。他方で内積はベクトルの大きさ(長さ)を、角度を考慮に入れながら掛け合わせたものなので、ただの数値になります。そのあたりの説明をもっと早くしてあげられていたらなと少し後悔しましたが、テストを契機にそれがわかっていなかったということが判明し、その理解を後からでもしっかりしてくれたことはよかったと思います。表面的な点数に一喜一憂するのではなく、何がわかっていなかったのかをはっきりとさせてしっかりと間違い直しをすることがとても大切です。

Sさんも返却されたテストを見せてくれました。同じくそれについて自分はどう思うかと尋ねると、意外とよくできていたとの答えでした。数週間前に弱点を強く意識することができたのがよかったのかもしれません。それでもまだ単純な計算ミスが目立っていたので、その練習は引き続きします。計算間違いも含めて、どこで間違えたのかを一つずつ検証したことが次につながることでしょう。

二人ともテストの間違い直しを丁寧にしていることが非常によいと思います。テストは点数を気にするためのものではなく、自分ではわかっているつもりでも本当にはわかっていなかったところを教えてくれるものなので、返却されたら点数だけを確認して中身を見ない人の気が知れません。私も高校の三年間で受けたテストの見直しは欠かさずしていました。偶然答えだけ合うのと、推論過程などは完璧で最後の答えだけを書き間違えたのと、どちらが見直しが簡単かは明らかですね。