高木です。
今日朗読したのは、金子みすずの「色紙」です。
きょうはさびしい曇(くも)り空
あんまり淋(さび)しいくもり空。
暗いはとばにあそんでる
白いお鳩の小さな足に
赤やみどりの色紙を
長くつないでやりましょう
そして一しょに飛ばせたら
どんなにお空がきれいでしょう。
本当に、どんなにきれいなことでしょう。
白い鳩がそろって空を旋回しているのを、ある映画で観たことがあります。そのときも、鳩はもちろん、そうして鳩の飛んでいる空が澄み輝いてみえたのをよく覚えています。
くりかえし朗読して、意味を考え、書写にとり組むなかで、詩が喚起するそうした映像が、子どもたちのなかで旋回しはじめるのを、願っています。毎回5分程度時間をとって描いてもらっている挿絵は、詩を文字として以上に映像として捉えた証なので、大切にしています。
先週は絵本の『おぢさん』を読むのをお休みしました(代わりに『海辺のくま』を読みました)が、今週は「おぢさん」が復活です。「おぢさん」との久しぶりの出会いに「待ってました」とばかりに、物語の世界に没頭してくれるのが嬉しいです。
以前にも書きましたが、この絵本は他のものより文字数が格段に多く、かつ長い物語なので、読み切るのに普段の倍以上の時間がかかります。気がつくとクラスの時間を超過して、休み時間の半ばにまでさしかかっているということすらあります。しかしそれだけの間、子どもたちはほとんど身動きもせず、まるで魅入られたように、物語に集中しています。その集中力には、本当に感心します。頭がくるくると回転して、言葉をぐんぐんと吸収している音が、今にも聴こえてきそうです。
以前にも書きましたが、この絵本は他のものより文字数が格段に多く、かつ長い物語なので、読み切るのに普段の倍以上の時間がかかります。気がつくとクラスの時間を超過して、休み時間の半ばにまでさしかかっているということすらあります。しかしそれだけの間、子どもたちはほとんど身動きもせず、まるで魅入られたように、物語に集中しています。その集中力には、本当に感心します。頭がくるくると回転して、言葉をぐんぐんと吸収している音が、今にも聴こえてきそうです。
山下です。
高木先生のお書きになった言葉そのものが、詩の言葉のように、すてきなクラスの雰囲気をイメージさせます。学び、とくに、言葉の学びにとって、お書きになったような子どもたちを「取り巻く空気・雰囲気」がとても大切な要素だと思います。