高木です。
先週、U君に貴重な「自由ノート」を見せてもらいましたが、
実は私も、日頃の思考を何でも書くノートをずっとつけています。
誰にも見せたことはなかったのですが、
何かの刺激になれば良いと思って、
今日は初めて二人にそのノートをお見せしました。
私的なものである上に、いろいろなことが雑多に詰まっているので、
書かれてある内容そのものは二人には分からなかったかもしれませんが、
ともかくも、そういうノートを見たという記憶だけは残るだろうと思います。
今日は、ある映像を観た後、その感想文を書いてもらいました。
その映像とは、チャールズ&レイ・イームズの「POWERS OF TEN」です。
イームズは有名なインダストリアル・デザイナーですが、
映像作品も制作していて、なかでも「POWERS OF TEN」は、
10分にも満たない映像ですが、とても有名な作品です。
http://www.youtube.com/watch?v=wTwvkGjsNEY&feature=channel_page
公園で寝転がる男を真上から捉えたカメラが、次第に男から遠ざかり、
そのまま成層圏を突き抜けて、太陽系を越え、銀河を越えて、
宇宙の果てまで行ったかと思うと、
こんどは急速に逆戻りして男のもとまで帰り、
そこからそのまま男にどんどん近づいていって、
皮膚を突き切って、毛細血管、リンパ球、DNA、炭素原子と、
ミクロの世界の極限にまで分け入っていきます。
「おお、すごい!」と言いながら、二人は食い入るようにして観ていました。
しかし、観ながらでもしっかりと手元でメモを取っているところは流石です。
今回も、30分で原稿用紙1枚という前回と同じ制限ですが、
映像のテーマがちょっと抽象的なので、前回よりも難易度は上がっています。
二人はとても一生懸命に書き上げてくれていました。
この限られた時間の中でも、辞書を引いて平仮名を漢字に直している姿は、
素晴らしいと思いました。
書き上げたところで終了時間が来たので、発表は来週です。
先生が思考ノートの実例を生徒たちにお見せくださったことは、はかりしれない意味があると思います。学校の黒板をノートに「写す」のとは本質的に意味が違いますからね。
>POWERS OF TEN
よいものをご紹介いただきました。この映画を見た後、「では自分とは何なのだろう?」という疑問がわくのではないかと思います。その意味でも、「思考ノート」を書く習慣は尻上がりにその価値を実感できることになると思います。