お次は東浩紀『ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2』を読んでいます。
ライトノベルの表層的な定義(イラストがついていて特定の出版社から出されるもの)と本質的な定義(物語よりもキャラクターが優先されるもの)については、違和感なく受け止めることができました。最初の議論の導入部は概ね異論なく読み進めています。
『涼宮ハルヒの消失』を例にとって著者が自説を展開していた部分には強い違和感が提起されました。作品をだしに使って飛躍した主張をしてほしくないという反論です。文学者と批評家との間でよく交わされる議論ですね。
この本には文学と題されている部分もあれば、社会学と題されている部分もあります。ちょうど大学進学を考えているところだったためか、そこが気になったようです。社会学が文学に取って代わりつつあると主張されることもあるように、これらは近い部分があります。そしてどちらも文学部にあります。
やはり人の書いたものを読むと刺激があります。