「星モグラサンジの伝説」を読む(ことば3~4年、2021/10/19)

福西です。

『星モグラ サンジの伝説』(岡田淳、理論社)を読んでいます。

1「巣ばなれは自分から」と、2「ほることはおもしろい」を読みました。

1章のサンジとかあちゃんのかけあいが面白いです。

「かあちゃん。ぼく、はやい? ぼく、はやい?」

「はやいよ、サンジ。おまえははやい」

(…)

「かあちゃん。ぼく、かしこい? ぼく、かしこい?」

「かしこいよ。サンジ。おまえはかしこい」

ほることが面白くなったモグラのサンジは、巣から飛び出し、そのまま一人で成長します。

かたいものをほるために、かたいものを食べる。さらに、ますますほるスピードを上げます。

強くなりたい一心で、土や砂、石まで食べた。

岩をほるために、岩を食べる。そうしてもっと固い(強い)岩をこじ開ける。

もう、むちゃくちゃな練習プランです。

ついに土中でサンジの行く手を阻むものはなくなりました。サンジは自由自在にほり進みます。その猛烈な勢いゆえに、サンジが通過したあとは、まるで地震が起こったかのようです。

そして、それを快く思わないモグラたちが出てくるのでした。

次回は、「モグラ社会」の長老たちが会議を開きます。

 

次の俳句を紹介しました。

秋来ぬとサファイア色の小鯵買ふ  杉田久女

「秋来る」が初秋の季語です。(鯵は夏の季語ですが、ここでは秋鯵のことです)