0120 山の学校ゼミ(調査研究)

浅野です。

 

大橋崇行「中学生・高校生による読書の現状とその問題点 ―ライトノベルの位置と国語教育、読書指導―」(http://repository.tokaigakuen-u.ac.jp/dspace/bitstream/11334/463/1/kiyo_w021_02.pdf)を読んで考えました。

この論文の論旨はというと、ライトノベルは娯楽で読むものであり必ずしも国語教育のためにはならないというものです。

このような娯楽は娯楽で国語教育とは別物として両立させればよいではないかという立場もあり得る一方で、ライトノベルの教育的意義を主張する立場もあり得るのではないかと考えました。確かにライトノベルは一般に文章表現そのものは稚拙であることが多く、感情などもストレートに記述されるので、微妙な描写から登場人物の感情を読み取るような現行の国語教育にはなじまないでしょう。しかし文章表現とは別の設定などがライトノベルの見せ場であり、突拍子もない設定でもそのルールを把握する力を養うことがライトノベルを通じてできるのではないかと思うのです。これは多文化共生の時代に求められる力です。

この方向でさらに考えを練っていきたいです。