英語とラテン語
日本の英語教育では入試で採点できる英語力、すなわち英文法の力を最も重視しています。いわゆる「5文型」の概念も、もとをただせば欧米人がラテン語を学ぶ際に用いた文法書(ルーツはラテン語で書かれたラテン語の文法書)に出てくる概念です。
伝統的なヨーロッパの大学ではラテン語を学ぶことが学問を修める上で不可欠の教養とみなされましたが、日本の大学の場合は(ラテン語の代わりに)英文法の力を教養のバロメーターとして重視してきたのです。
ラテン語を学ぶ際にはひたすら「アモー・アマース・・・」と単語の活用を暗記し、基本例文をそらんじることが学習の王道とされたように、英語学習においても基本例文の暗記は不可欠です。
ということで、英語を学ぶさいにはひたすら基本的な例文を暗記しましょう、という月並みな結論につながるわけです。
(文責 山下太郎)