高木です。
先週から、音楽の感想文を書くことに取り組んでいます。
いつもの感想文とは違い、今回の相手は音楽なので、
はっきりと文字で書かれていないぶん、
ともすると、ぼんやりとしてつかみどころがなくなり、
何を書いていいか分からなくなってしまいがちです。
そこで、今回は、とっかかりの順序の例を先にお教えしました。
まず簡単な印象をメモして、次いでその印象を何かに例える。
そしてさらにそれを自分はどうしたいかを書いてみる。
これを何度か繰り返し、漠然とした印象を膨らませて、解像度を上げていくのです。
今回はクラシック音楽のなかのある曲を聴いてもらいました。
タイトルを言ってしまうとそれだけで曲のイメージが限定されてしまうので、
あえて伏せて、音だけを聴いてもらいます。
T君、U君ともに、普段からクラシックに馴染みがあるようでしたが、
幸い(?)この曲のタイトルは知りませんでした。
先週はそれぞれ、曲を聴いてメモを取り、イメージを膨らませる作業に取り組みました。
ほとんど一時間、音を言葉に変換する作業に没頭できた彼らには、脱帽です。
しかも彼らはとても活き活きと取り組んでくれていました。
今週はそのメモをもとに、実際に感想文を書いてもらいました。
内容を練り上げるのに既に時間をかけているので、
書き出すと、授業時間内で完成させることができました。
書けたものを発表してもらうと、同じ音楽を聴いたはずなのに、
それぞれまったく違う感想文が書けていて、
すごい、おもしろい、と、それぞれが相手の作文と感性に感心していました。
来週は、互評の後、私が添削し、清書をしてもらいます。
完成した感想文は、彼らの了解がとれ次第、ここで発表したいと思います。
ユニークな取り組みですね。二人の息がぴったり合っている印象がありましたが、だからこそできる取り組みだと思います。一人が「えー?いやや」というとすべてはパーです。音楽を言葉に・・・。大人には難しいと感じられるテーマでも、とらわれの少ない子どもたちには、違和感なく取り組める題材なのかもしれません。裸の心をもった小林秀雄、しかり。楽しみにしています。