まだ若いころ、大学生のときの第二外国語はドイツ語でした。社会人になって年月が経ち、もう一度ドイツ語を学びたいと思うことが時折ありました。実際に何度か手をつけるのですが、いつも一過性のマイブームに終わってしまっています。
挫折の大きな理由は、私自身の動機が明確でなかったことです。山の学校の「ドイツ語初級」は、「辞書を引きながら簡単な新聞記事が読める」ことを目標としています。この目標は、私の目指していることだと気がつきました。英語とは別の言語で、ヨーロッパの政治、経済、社会を理解するということです。
そのためには、会話の学習はいったん措いて、ドイツ語の文法を正確に学び、読解の基礎を身につけることが必要だと考えています。講座では、この目標にふさわしいテキスト(『読むためのドイツ語文法』(郁文堂、2013年))を使っています。宿題として章末の練習問題(和訳、作文)が課されます。テキストも後半になると、練習問題はかなりの分量で内容も高度になってきています。宿題をこなすのには時間がかかりますが、講義で答え合わせをして、自ら間違った箇所を添削していくという地道な作業を通じて、少しずつ実力がついてきていることを実感しています。
私の目標は、まず、このテキストをしっかりマスターし、新聞記事が読めるようになることですが、さらに野心的な目標として、法学、政治学、経済学などの専門書を自由に読み漁ることを掲げるようになりました。
講師の林先生は、どんな質問でも丁寧に答えてくださいます。ちょっとしたドイツやベルリンの話題もとても興味深いです。ドイツ語の本格的な読解を目指す方々に是非お勧めしたい講座です。
(Y.Mさん)