この講座は、古典ギリシャ語の文法を一年を通して文法事項の説明と希文和訳の問題を通じて習得するものでした。わたくしは途中参加でしたが、アーカイブで最初の講義から受講をはじめました。すでに古典語はラテン語を習得していて、古典ギリシャ語もかじってはいましたが、その時点では活用表の習熟にも自信がなく最初からのやり直しを心に決めておりました。
担当の大吾先生は一字一句御解説をおろそかにせず、折に触れ問題文の出典も教えて下さり参考文献もご紹介下さいます。文法事項も御自分の理解に基づいたtipsも披露され、習得に本当に有用でした。これは受講をお考えの方に言いたいことですが、先生は決して活用表の暗記を無理強いすることはなく、ご自分の目標点に応じて取り組んでください、と毎回おっしゃってくださいます。本当に穏やかでお優しい口調で、時折ユーモアも交えながら講義は進んでゆきます。
この教科書は昔からあるものでしたが、よそでは、一年半から二年かけて取り組むのが普通のようですが、これを毎回2課ずつ進んでゆき、遅くまで延長されてまでとことん受講生の質問にもお付き合いくださいます。受講生の質問は発音をはじめ、すでに終わった文法事項にまで及んでもすぐにすでに終わった箇所のページ数を明示され、復習してくださる丁寧ぶりでした。質問は共有ファイルを通じても先生に直接することも可能で、何度も丁寧な解説を頂きました。
このような講習でしたが、一年で教科書を読了し、自分でも見違えるくらい見通しが得られ、活用表もどこに何が書いておるのかがわかり、自然に暗記せずとも頭に入ることができポイントを押さえることができました。これからは時間が許せば、講読にもチャレンジしますので、その際はまた宜しくお願いいたします。長いようで短い1年間本当にお世話になりありがとございました。
(Y.H.さん)