『ラテン語初級文法A』

 オンライン対応   ラテン語初級文法

 テキスト:『ラテン語初歩(改訂版)』(田中利光、岩波書店)

 土曜10:30〜11:50  講師:堀江卓弘

<クラス紹介>
初めてラテン語を学ぶ方のためのクラスです。
2学期(24回)をかけて、テキストを一通り学びます。

【講師からのメッセージ】

2024年度春学期から、新たに増設されるラテン語初級文法の授業を担当することになりました。堀江卓弘と申します。まだ博士課程に在籍中の若輩者ですが、この度ラテン語を教える機会に恵まれ、非常に嬉しく思っています。宜しくお願いします。

本授業では、2学期(全24回)をかけて田中利光著『ラテン語初歩 改訂版』の全51課を学ぶ予定です。ハイブリッド形式での開講としますので、遠方からのご参加もお待ちしております。

授業内容としては、各課の文法解説が中心になりますが、時間の許す限り教科書外のことも補足していきます。ラテン語自体古いものですから、文法研究の歴史も同じくらい長く、現代でも広く用いられる「動詞」や「分詞」といった文法範疇が、実はラテン語の文法研究に由来しているものだったりします(もっと遡るとギリシアからの影響も大きいですが)。そのため、文法解説と同時に、文法の成立事情も紹介できれば面白いかと考えています。加えて、語彙の説明にも時間を割きます。この語は云々という意味である、とリスト形式で書いてあるだけでは、語彙が身に付かないのが実際だと思いますので、古典作品での使われ方、現代語との関連性なども交えて紹介します。文法の授業なので文法理解に偏るのは当然です! が、活用表が記憶に残るだけでなく、もっと多面的にラテン語の面白さを伝えることができれば、嬉しい限りです。

最後に、授業時間内で取り上げるのは難しいですが、和文羅訳課題に取り組みたい方がいらっしゃればフォロー致します。羅訳の課題は、自習の際には解答がなく取り組みづらいですし、授業においても時間の制約があり省かれることがほとんどです。しかし、今回用いる教科書は、和訳と羅訳の問題文を連動させたり、各課ごとに必要な語彙を載せたりと、様々な配慮がされており、比較的取り組みやすくなっています。そのため、授業中で紹介する語彙と併せて羅訳課題に取り組めば、いっそうラテン語の理解が深まるはずです。

(堀江卓弘)