
『かず』
他人と比較せず、焦らず一問一問とじっくり向き合う力を養います。分かったときの喜びをもって次の問題に挑む姿勢、考えること自体を好きになってもらうためのクラスです。ドリルのほかに、どんな教材が飛び出すかはいつもお楽しみ。
・『かず2~3年』 火曜 16:20〜17:20 講師:入角晃太郎
・『かず4~6年』 火曜 17:30〜18:30 講師:入角晃太郎
【講師からのメッセージ】(2025.2)
「かず」の授業では、最初の15分くらいはそれぞれの生徒さんが学校で出された宿題を解く時間にしています。宿題が終わったら(またはその日宿題がなかったら)、私の自作プリントを解いてもらいます。この自作プリントは、学校で習った知識だけで解けるのに、学校では習わないような問題を扱っています。例えば過去に好評だったのは次の問題です。
「1分ごとに2倍の大きさに広がっていく水草がある。ある池にこの水草を落として50分経ったとき、水草は池の半分をおおった。池全体が水草でおおわれるのは、水草を池に落としてから何分後か?」
この問題は実は有名なクイズなので計算力は要しません。授業ではこうしたクイズもたまに出しますが、メインはやはり算数の問題で、「合計が100になる連続する5つの数のうち一番小さい数はいくつか?」といった発想力を問う計算問題、つるかめ算や補助線を引くタイプの図形問題など、幅広く出題しています。一見どう考えてよいかわからない問題であっても、色々なやり方を試すこと(小さな数で実験してみること、実際に書き出してみることなど)が大切だと思います。色々なやり方を試すということ自体が最初は難しいのですが、頭を使って問題を解くという経験を多く積めば、試行錯誤する力は自然と身についてゆきます。それに、頭を使った問題は印象にも残りやすいです。
授業時間の多くが自作プリント(毎回多くても3枚くらい)を解く時間ですが、生徒さんが私の想定よりも早く解いて事前に用意してきた問題が尽きたときは、その日やった問題の類題や、あるいは全然関係のない問題を私がその場で作って、それを解いてもらっています。また、余った時間でパズルを解いたり、数当てゲームをしたりする日もあります(この時間は私も一緒にパズルを解いています)。
(入角晃太郎)
「クラス紹介」(山びこ通信2018年度号より抜粋)
・このクラスでは,前半の30分は学校で習うような基礎的なことの復習にあてて,後半の30分で少し頭を使う問題を解いてもらっています。
・受講生には基本,自分のペースで解いてもらい,わからなかったら質問するようにしてもらっています。(中略)
・30分間じっくり考えてもほとんど手が進まなかった回もありましたし,なかなか解けずにみんなの集中力が途切れてしまう回もありました。しかし,このような「もがき」にこそ,学びの本質があるのではないでしょうか。わき目もふらずに,目的地まで一直線に進むことが理想とされがちな世の中ではありますが,受講生の皆さんにはぜひとも寄り道や回り道をしてほしいですし,そのような学びの機会をこれからも提供できればと思います。