4月からのイタリア語講読クラスは、現在新しい参加者を募集中です。

講師: 柱本元彦
時間: 月曜日 18:40-20:00
クラス紹介:

 「現在イタリア語クラスで開講しているのは講読のみです。前回は現代作家タブッキの短編小説を読みましたが、今回は美術に関するものを選んでみました。フェデリコ・ゼーリの『わたしの好きなクリスマスの絵』(Le mie nativita’)という小さな本です。

頑固なアカデミズムに反抗しつづけたドライでとんがったゼーリ教授が、70 歳を迎え、ゆったりくつろいで書いた文章です(1993 年に雑誌連載、教授は1998 年に亡くなりました)。いつもながら簡潔明快な言葉はそのまま、これ以上はないほどシンプルに絵画の魅力を語っています。

とりあつかうのは、西ローマ帝国末期のモザイクから、ジョット、ジェンティーレ、ボッティチェッリ、ティントレット、ベラスケス、ティエポロまで、12 点の作品です。それぞれの絵に添えられた解説はわずか一ページ半ですが、興味深い語りに耳を傾けながら多様なスタイルの相違を味わうことができます。

ともかく今回の学習テーマは、美術解説に頻出する用語や言い回しに慣れることです。イタリア語で書かれた美術関係書には難解なものが多いのですが、将来そういった文献を読むための格好の入門書と言えます。」(文責柱本元彦、「山びこ通信」最新号より抜粋)

プロフィール: 柱本元彦(はしらもともとひこ)
1961年生まれ。京都大学大学院博士後期過程修了。ナポリ東洋大学講師などを経て、現在は大学非常勤講師、翻訳家。訳書にフェッリーニ『魂のジュリエッタ』(青土社)、ランドルフィ『カフカの父親』(共訳、国書刊行会)、カッチャーリ『必要なる天使』(人文書院)、エーコ『カントとカモノハシ』(岩波書店)、レオパルディ『カンティ』(共訳、名古屋大学出版会)など。

※お申し込み、お問い合わせはフォームメールにてどうぞ。