5/6 高校英語

こんにちは上尾です。
5月6日の授業では、学校のリーディングの授業に出てくる
文章の、和訳の仕方について考えました。

さて従来の英語教育の枠内では、英文の理解=和訳と考えられがちですが、
実際、この二つを同じものと考えないほうが良いだろうと思います。
むしろ、この二つを同じものと考えるのは有害かもしれません。
和訳してからでないと英語を理解できないようでは、例えば会話や
長文読解のときに、大きな足かせになるでしょう。
ですので、この授業で英文を読んできたときはいちいち和訳を作りません。
大事なのは、まず英文自体を“理解”することです。
和訳は、そうして理解したことを、いかに日本語で表現するかという
また別の問題となります。

さて、まずは英文の理解です。ここで大事なのは「前から後ろへ」という
流れの中で読んでいくことです。今回、問題となった文章は以下のような
ものでした。

It is no surprise that the most strongest language is those of countries that are powerful not only in an economic sense, but in cultural sense.

これだけ長い文章を、いちいち後ろまで読んでから理解しようとするのは
大変です。書き言葉であればまだしも、会話の中では到底追いつけません。
したがって、この文章を前から理解して行きます。

It is no surprise… →これから言うことは「驚くほどのことじゃない」
the most strongest language is those of countries
→「最も強い言語は、国々の言葉だ」←さて、どんな国々?
that are powerful→「力のある国々だ」←どういう点で?
not only in an economic sense→「経済的な意味で、だけどそれだけじゃない」←他には?
but in cultural sense→「文化的な意味で」。

この理解をあえて日本語にすると
「これから言うことは驚くことじゃない。つまり、最も強い言葉は、ある国々の言葉で、その国々とは力のある国々で、力があるといのは、経済的な意味だけじゃなくて、文化的な意味でも」。

頭の中での理解に限れば、まさしくこういう風に理解することが大事です。
英文の流れに身を任せることが重要です。

和訳を行うことは、この内容を、なるべく美しい日本語で表現するという作業です。上のような解説を受けた後、S君は、英文のそれぞれのパーツの意味と
関係を、図に描いてから、日本語にしようと試みました。これは、翻訳を行ううえで有用な方法ですが、それをS君は、教わるともなく実行していました。
こうした丁寧な作業に取り組めるということが、スムーズな和訳を出来るようになるための重要な土台になることと思います。