浅野です。
Yさんからは2つの質問を受けました。
2つ目は、第4文型(SVO1O2)を取る動詞で、give型(第3文型にするときにtoを用いる)とbuy型(第3文型にするときにforを用いる)とをどのようにして区別をしたらよいかという質問でした。究極的には覚えるしかありませんが、大まかな傾向として「~してあげる」と訳せるような、されてうれしい動作の動詞(buy「買ってあげる」、cook「(料理を)作ってあげる」、choose「選んであげる」など)がbuy型です。その他はgive型で、こちらのほうが多数派です。
Nさんは不定詞や関係詞は一区切りついたので仮定法に進みました。初めて仮定法を学習する段階だったので、まずは条件法との違いを探りました。
(ア)If he is hardworking, they will employ him.
(イ)If he were hardworking, they would employ him.
この2文はどう違うのでしょうか。私なら(イ)の彼になりたくはないですね。どういうことかというと、(イ)は仮定法の文で、「もし彼が勤勉なら、彼らは彼を雇うだろうに(実際は彼が勤勉でないので、彼らは彼を雇わない)」という意味です。仮定法では言外の意味が含まれているわけです。(ア)は条件法で、「もし彼が勤勉なら、彼らは彼を雇うだろう」という意味で、彼が勤勉かどうかはわかりません。
このように仮定法を示すためには時制を一つ下げます。現在の事柄ならif節を過去形で主節をwould(couldなど)+原形で、過去の事柄ならif節を過去完了形(had+過去分詞)で主節をwould(couldなど)+have+過去分詞で表します。仮定法では現在の事柄について述べているのか、過去の事柄について述べているのかを常に意識することが大切です。
ワンポイントどころか、ツーポインツもスリーポインツもある、レッスンですね。
仮定法は日常よく使います。だから、出現頻度も高いです。
「駅に着いたら電話してください」という文章。これは仮定法は使わないです。「たら」があるのに、です。
着く場合と着かない場合に分けているのではなく、着くことは前提となっていて、着く時間が問題になっているので When で始めます。
日本語を英語に直す問題を解くと、このように、一見仮定法を使うのか?どうするのか?迷うケースがありますが、浅野先生が日頃から指導してくださっているように、一つ一つの用例を通じ、一般的な原理・原則を見抜く目を養えば、「引っかけ」に惑わされない実力を養えると思います。