浅野です。
基本に立ち返って考える大切さを改めて感じた一日でした。
というのも、本文はきちんと読めているのに、選択肢のくだらない引っかけ(人物の名前が微妙に違う、過度に抽象的で無難な言い方が正解になっている等)にだまされるということがよくあるからです。そうした間違いをした場合に自分を責める必要はありません。問題が意地悪なだけです。このように引っかけようとするのだなということだけを心に留めておけばよいです。
英語の実力の一側面として、すべての問題にわたって語彙力が物を言います。鍵となる語句がわからないと問題が解けないということも珍しくありません。それでも粘ることはできます。
例えば次のような問題がありました。
We have to find ( ) to the world’s environmental problems.
1 results 2 causes 3 solutions 4 benefits
空白部をそのままにして意味を取ると、「私たちは世界の環境問題に対する( )を見つけなければならない。」となります。空白部の直後の”to”(「対する」)に着目することが大事です。”results”や”causes”なら直後は”of”のはずです。「環境問題に対する結果」や「環境問題に対する原因」は日本語でも違和感が残ります。やはり「環境問題に対する…」と来たら「解決」ですね。”to”に着目すると仮に”solutions”の意味がわからなくても消去法で考えることができます。
Yさんからは指定された文を強調構文に変形するという問題で質問を受けました。基本的には強調したい部分(~)を”It is ~ that …”といった具合に”It is”と”that”で挟めばよいです。ただ、その指定された文が疑問文のときに困ったのです。
私も一瞬戸惑いましたが、基本に立ち返ることで解決しました。強調構文ではbe動詞を用いるので、そのbe動詞を先頭に出して疑問文を作ればよいのではないかと。そうして試しに英文を作ってみると自然に聞こえたのでこれでよかったのでしょう。「動詞がbe動詞である英文の疑問文を作るときはbe動詞を先頭に出す」という中学一年生で習うルールがここでも生きているわけですね。
Nさんは各回ごとに一つの項目を取り上げて文法事項を一通り学習する計画を進めています。前回は不定詞だったので今回は動名詞にしました。さてそれはなぜでしょう、というところから動名詞についてやり取りを始めました。ちなみにその理由は、Nさんも答えてくれたように、動名詞は「~すること」という意味でto不定詞の名詞的用法とほとんど同じだということです。ではこの両者はどう違うのか…と話は進んでいったのですが、きりがないのでここではこれくらいにしておきます。
練習問題をしているときに、以下の文の意味がわからないとの質問を受けました。
The temperature is expected to fall below the freezing point tonight.
英文の意味がわからないときはとにかく主語と動詞をはっきりさせることが先決です。そのように聞くと、Nさんは「fall…?」と答えてくれました。しかしこの”fall”はこの文の動詞ではありません。”to fall”となっているからです。本当の動詞は”is”です。それなら”The temperature is expected”までを訳してみてよと提案すると、苦労しながらも「気温は予想されている」と答えてくれました。そしてそう言った瞬間にひらめいたようです。「気温は今夜氷点下よりも下がると予想されている。」といった意味です。それはまさにこの日の状況でした。
>それはまさにこの日の状況でした。
Nさんにとって、印象深い英文だったことでしょう(^^)
それぞれの生徒さんなりに、一歩一歩力強く前進している様子が窺え、頼もしく思えます。
それにしても浅野先生はよくぞここまで授業内容を記憶されていますね。脱帽です。