岸本です。
秋学期最後は、前回の補講に引き続き、「分詞」について集中的に問題演習を行いました。
まずその分詞がどの名詞を説明しているのかを、読み取ることが第一歩です。
その後、その説明される名詞と分詞の関係が能動なのか、受動なのかを判断することが次のステップです。
生徒さんは、まだこの段階で躓きやすいようです。
目安として、名詞と分詞の間にbe動詞を入れてみるとわかりやすいということをアドヴァイスし、また意識的に日本語の意味を読んでもらうようにしました。
また、分詞を用いた文は、文法上いろいろな解釈ができるのが、混乱の原因にもなっているようでした。
例えば、”I had my cousin (take) picture.”という文は、”take”という原形不定詞を用いるのが一般的でしょうが、文法上”taking”することも可能に見えます。
“have+目的語+現在分詞”は「目的語を~の状態にしておく」という意味なので、後者は不適切かと思われますが、この違いはかなり微妙です。
こうした違いは、辞書や文法書に頼らざるを得ませんが、生徒さんはあまりこうした文に慣れていないようなので、とりあえず慣用句的に覚えてもらうことにしました。
今後、このような表現を使っていくことで、ニュアンスの違いを把握できるようになると思います。
「分詞」のもう一つの用法として、「分詞構文」があります。
後半はこの分詞構文についての問題を解いてもらいました。
大体の基本はよくできていましたが、分詞構文の用法がまだ上手く整理できていないようなので、①時、②原因・理由、③条件、④譲歩、⑤付帯状況というように整理して、改めて英文を読んでもらいました。
これによって、最初は悩んでいた和訳の問題が、スムーズに読めるようになっていました。
分詞構文については、時間がまたまた足りなかったので、細かい部分は来週からの冬学期に回すことにしました。
秋学期は、今回はお休みした単語の確認を中心に、関係代名詞や不定詞、そして分詞などを勉強してきました。
まだ、ようやく本格的な文法が出揃ってきましたが、それだけ英文の解釈も複雑になります。
冬学期は、これまで蓄えた文法知識を効率的に用いて、英文の解釈できるように、長文などに重点を置ければと考えています。
英文法のもっともやっかいな箇所をいつもながら丁寧に解説してくださったと感じております。分詞を使った英文を直訳すると、日本語として妙な場合が多いです。それで意訳するケースがほとんどです。そのため、文法的な後付けがしっかりできない懸念があります。先生が示唆されているように、あくまでも文法の理解のためには、原文の直訳をていねいに試みることで、英文の性格が見えてくることが多々あります。英文法を学ぶことは、ある意味でのショートカットです。今はやりの言葉で言うと、時間のレバレッジを利用するやり方です。ひとつの理解が10倍にも20倍にも意味を持つわけです。それ故、英文法を学ぶ差異には、ひとつの理解をじっくりとあせらずに徹底する態度が求められます(でないと逆効果です)。