浅野です。
Sさんは学校の授業の予習として、英作文をずっと進めてくれました。10個くらいずついっしょに確認しました。
比較表現ではいくつか間違いやすい箇所が判明しました。比較は語順がややこしいです。以下の英文の誤り箇所を考えてみてください。
①
「彼は私と同じくらい多くの本を持っている。」
He has books as many as I have.②
「この鉛筆はあの鉛筆の3倍の長さだ。」
This pencil is longer three times than that one.③
「勉強すればするほど私たちはそれだけ多くの知識を得る。」
The more we study, the more we get knowledge.
どれも多くの人がしがちな間違いです。①は正しくは”He has as many books as I have.”です。manyが名詞(ここではbooks)を修飾するときは、その結びつきを切り離してはいけません。それは比較のときだけでなく、”How many books do you have?”といった疑問文でも同じです。②のように「~より3倍長い」と言いたいときは”three times longer than~”と表現します。同様に、「~よりはるかに長い」と比較級を強調したいときは”much[far] longer than ~”と比較級の直前にmuchかfarを置きます。③はthe 比較級, the 比較級の構文ですが、①と同じようにmoreとknowledgeを切り離してはいけません。正しくは”The more we study, the more knowledge we get.”です。前半部のmoreは名詞を修飾する形容詞ではなく動詞を修飾する副詞なのでこのままの語順で構いません。
英作文では①と③のように、本質は同じである間違いをしていることが多いです。
Yさんは理解すべき文法事項を理解できていますが、それでも今回はある問題に大いに苦しみました。以下のものです。
ほぼ同じ意味になるように、( )を埋めよ。
I didn’t phone her so as not to wake her.
=I didn’t phone her ( ) ( ) ( ) I would wake her.
まず上の文の意味が若干とりづらいですが、「私は彼女を起こさないように電話をしなかった。」です。それを節(主語と動詞)を使って書き換えてくれというのがこの問題の意図ですが、なかなか思いつきません。そこで「私は彼女を起こすのを恐れて電話をしなかった。」と少し訳し変えてヒントを出すと思いついてくれました。( )にはfor fear thatが入ります。もっとも、このような問題は思いつくかどうかの勝負で、経験が物を言うところです。ですので特に気にすることなく、できれば多くの英文に触れるようにしてもらいたいです。
>経験が物を言うところです。ですので特に気にすることなく、できれば多くの英文に触れるようにしてもらいたいです。
英文の読書量も大切なファクターです。語彙はやさしくても、量をこなすと自信が付きます。