岸本です。
今日は前回の続きで、プリントを用いた文法的読解の練習を行いました。
文構造については、まず主文の主語と動詞を見分け、読み取ることから始まります。
その後に、that節や不定詞句といった修飾的要素の強い部分を読み解き、日本語のこなれた意訳ではない直訳を行ってもらうよう心がけました。
例えば、Many of them agree that … when ~.という文では、まず”Many of them”を主部、”agree”を動詞として「彼らの多くが同意した。」ということを読み取ります。続いて、同意された内容としてthat節を読み解くのです。その際that節内に”when”によって導かれる従属節があるのが、少しややこしいですね。
文法事項は前回同様、様々なものが出てきましたが、特に「過去完了+受動態」が難しかったようです。
たとえば”The Nile had been used ~.”という文章では、”use”の受動態である”is used”が、過去完了で用いられているのです。
“been”が両方の影響を受けており、やや面倒ですが、一つ一つ理解していけば、それほど難しくはないはずです。
語の用法では、”some ~”と”others” (そして”the others”)の使い方、また訳のテクニックなどがありました。
some scholars think …, others insist ~.という文では、直訳だと「幾人かの学者は…と考え、他の学者は~と主張する。」となりますが、一般的にこれは「…と考える学者もいれば、~と主張する学者もいる。」と訳すと日本語としてすっきりするでしょう。
また単なる「他の」を表す”others”と「他の残り全て」というニュアンスを含む”the others”の使い方なども図を用いながら説明しました。
どうしてもゆっくりしか進みませんが、今回も全て終わることは出来ませんでした。
来週は生徒さんが学校で新しく習って、よく分からなかったという関係代名詞whatについて演習をおこなうことを決めました。
学校では付いていくのが大変ということなので、そのフォローができればと考えています。
また効率アップのため、少し大変ですが、今回用いているプリントの予習をしてもらうことになりました。
残り回数もわずかですが、できる限りのことはやろうと思います。
英語学習のアプローチはいっぱいあると思います。これだけ丁寧に文法のチェックをしてくださる先生は少ないでしょう。私自身は今回の山びこ通信に書いたように、英文法はほとんど意識せずに英語を学びましたが、それがすべてだとは思いません。なぜなら、英文法をきっちり丁寧に学び、さらに英単語をいっぱい暗記することで、英語が得意になった人をたくさん知っているからです。きっと岸本先生は、非常にオーソドックスに英語を学ばれたのだと推察します(文法+単語をきっちり丁寧に学ぶ)。そうしたやり方は今の生徒さんが何より望んでいるように感じます。こうしてスピードよりも理解力の向上に重きを置くことで、着実に力がついているように見受けられます。要するに、文法を学ぶとは、一を聞いて十を知る、というやり方だと思います。例外などの事例を学ぶために、多読等のステップアップもいずれ必要になると思います。順を追って進めていってください。