浅野です。
Sさんはこの4月から進めてくれていた文法項目別の問題集も終わりに差し掛かりました。多くの文法書や問題集でそうでであるように、最後は強調や倒置、話法といった項目です。
話法についてはそれほど集中的に習ったことはなかったようです。確かに普段英語を読んだり書いたりするときに話法のことをそれほど意識はしません。それでも話法という項目の中に、これまで習ったいろいろなことが出てくるので、そのおさらいだという気持ちで取り組めば理解が深まることと思います。
①疑問文
He said to me, “Where do your parents live?”
(彼は私に「あなたの両親はどこに住んでいるの?」と言った。)
⇒He asked me where my parents lived.
(彼は私に、私の両親がどこに住んでいるのか尋ねた。)Mr. Brown said to me, “Are you hungry?”
(ブラウンさんは私に「君はおなかがすいているかい?」と言った。)
⇒Mr. Brown asked me if[whether] I was hungry.
(ブラウンさんは私に、おなかがすいているかどうか尋ねた。)
疑問詞を用いる疑問文なら”say”の代わりに”ask”(尋ねる)とすればよいわけです。その際間接疑問文になると語順が主語+動詞というように元に戻る点に注意です。Yes-No疑問文は少しやっかいで、”ask”にするところまではさきほどと同じで、そのあとを”if”(~かどうか)とするとうまくいきます。
②命令文
My mother said to me, “Clean your room.”
(母は私に「部屋を掃除しなさい」と言った。)
⇒My mother told me to clean my room.
(母は私に、部屋を掃除するように言った。)A woman said to me, “Please tell me the way to the station?”
(ある女性が私に「駅への道をおしえていただけますか」と言った。)
⇒A woman asked me to tell her the way to the station.
(ある女性が私に、駅への道を教えてほしいと頼んだ。)
普通の命令文は”tell+人+to do”という形にして、丁寧な命令文は”ask+人+to do”にします。
③提案・勧誘
He said to me, “You should buy this dictionary.”
(彼は私に「この辞書を買うべきだよ」と言った。)
⇒He advised me to buy that dictionary.
⇒He suggested[proposed] (to me) that I (should) buy that dictionary.
(彼は私に、その辞書を買うように助言[提案]した。)
提案や勧誘の場合は動詞を工夫して”advise+人+to do”にするか、”suggest that 主語+(should)+原形”にすればよいです。動詞に応じてあとの形が決まるというところがポイントです。
他に祈願文なら”pray”を、文句を言うような感嘆文なら”complain”などを使うということもありますが、明確な約束事があるわけではありません。話法に関しては動詞の語法として捉えておけばよいかなと思います。
Yさんはリーディングの授業の予習として、教科書の本文訳を作ってくれました。前回や前々回にしていた問題集だとどうしても難しい箇所がありましたが、今回は簡単だと言ってくれました。この調子で文法と読解とを並行して進めてくれれば着実に力がついていくはずです。
suggest that 節に should を使うというのは、最初は誰もが面食らいますね。どうして should なのか、と。これは古典語の影響なのかなと勝手に想像しています。ラテン語ですと「接続法」を使う場面です。ラテン語の接続法は、基本的に英語だと助動詞を使って表すことができます。
たとえば、この例文で should が省略される例が出題されたりしますが、これはマニア向けの問題という気がします。
She suggested that he go there… みたいな文が正しいことになります。なんで go? と悩むわけです。