浅野です。
Sさんはいつものように、文法の問題集から質問をしてくれました。”almost”がよくわからないということでした。確かにこの語はやっかいです。つい日本語で「ほとんど」と訳してしまいがちですが(実際辞書を引くとその訳が出ていますが)、日本語の「ほとんど」は副詞にも代名詞にもなれるのに対して、英語の”almost”はあくまでも副詞です。「ほとんどすべての学生が英語を勉強する(「ほとんど」は「すべて」あるいは「勉強する」を修飾する副詞)」とも言えますし、「学生のほとんどは英語を勉強する(「ほとんど」は主語になっているので名詞(代名詞)」とも言えます。しかし英語では前者を”Almost all the students study English.(”Almost”は”all”あるいは”study”を修飾する副詞)”と表現するのに対し、後者を”Most of the students study English.(”Most”は主語になっているので名詞(代名詞))”と表現します。このような区別を明確にするために、”almost”は「ほぼ」、”most”は「大部分」という日本語にすることを私は提案します。日本語の「ほとんど」は曖昧ですからね。
Yさんは”I have gone to New York a few days ago.”という文の誤りを訂正せよ、という問題について質問してくれました。どういう意味だと思うかを尋ねると、「私は数日間ニューヨークにいる。」という意味だと思うと答えてくれました。それならこの”ago”は何かと聞くと、「前」だと答えてくれました。そう、ここがおかしいわけですね。答えてくれた内容を英語にするなら”I have been in New York for a few days.”くらいでしょうか。”ago”を残すなら”I went to New York a few days ago.”です。公式風に言うなら”ago”は過去形で、”before”は完了形です。この例文の場合に”before”を使うなら、”I had gone to New York a few days before.”「私はその数日前にニューヨークに行ってしまっていた。」と過去完了形にするのが正式です。
具体的な生徒の質問を通し、毎回英語のワンポイントレッスン(ツーポインツ?スリーポインツ?)をありがとうございます。かゆいところに手が届く、という説明ですね。過去だの完了だの英語はひっかかりやすいポイントがいっぱいありますね。
浅野先生には質問しないと損です(笑)。どんどん「質問ノート」に疑問点をメモしてきてください>生徒さんへ。