4/13しぜんA「初回」

IMG_1792.JPG 園庭へ出たら、一度はここからの見晴らしを眺めます。みんなのしぜんなきまり。

しぜんクラス担当の梁川です。

今日から新しいメンバーでのしぜんクラスが始まりました。
火曜クラスの仲間は4人。6年生のリーダーU君と、2年生のH君、Y君、Nちゃんです。
昨年度は分かれたクラス(火曜Bクラス)にいたNちゃんも、笑顔一杯で教室に来てくれて、最初からすんなりと打ち解けた4人の様子を何よりも嬉しく感じました。

新学期初回なので、改めて自己紹介から始めました。みんなには、「これまでのしぜんクラスで、楽しかったことは何か」「またしてみたいことや、新しくしてみたいことは何か」「すきなもの・ことは何か」をたずね、発表してもらいました。

「竹を採ったことや、干し柿をたべたこと!」とまっさきに、Y君が答えてくれました。
「去年は、『ピタゴラ装置』つくったよ!」と言いながら、今度はNちゃんが手を挙げ、「自分で書く!」と言って「してみたいこと」をホワイトボードに発表してくれました。

「バームクーヘン作り、
 ツリーハウス、
 しょくぶつ(どうぶつ)園にいくこと」

ツリーハウスは、一昨年作った「床だけ」のものではなくて、壁や屋根のあるものを、やはり夢見ているようです。その気持ちは私も全く同じなのですが、実現となると、なかなか困難のつきまとう「ツリーハウス」です。

バームクーヘンづくりも昨年度、してみたいことの一つに入れていましたが、クラスから発生する能動的な流れによって、別の取り組みが行われたので、機会がありませんでした。
リクエストが続く取り組みなので、是非、今年度こそは実現したいところです。

「椅子や机も作ってみたい」Nちゃんが言うと、
「木や竹で作れないかなぁ・・・」などと意見が飛び交います。
H君と何か相談していたU君が、
「拠点を決めて、工作をしてみたい」という意見を出してくれました。
昨年度末に、秘密の森の中で、「秘密基地づくり」をしたことが、きっと楽しかったのだろうと思います。これも、検討したいところです。

みんなの意見を聞いた後、私からも「してみたいこと」の提案をしました。
それは、一年を通して取り組んでいる「しぜん日記」に加え、同様に、一年を通してこつこつと積み上げてゆくことのできる、次のような課題です。

「図鑑づくり」・・・このお山で発見したしぜんの草花などを、絵や言葉で記録し、溜めてゆく。
「地図づくり」・・・それらの発見を「白地図」の中に埋めてゆく。
「箱庭づくり」・・・一人一つ、四角いケースと土だけを渡し、そこに、しぜんの中から発見したものを使って、世界を作り上げてゆく。

前の二つは、木曜クラスのT君が発案してくれた「図鑑」のアイデアと、私の「たんけん地図」のアイデアをあわせた取り組みで、「なるほど、おもしろそう・・・。」という反応でした。
中でも特に反応が大きかったのが「箱庭づくり」でした。

どういうものかを示すため、土を敷き詰めた長方形の鉢植えを、みんなの前に置きました。
きれいにならした土の上に、ぽつりと、小さな二つの草だけが生えています。
「なにこれ、菜の花?」
「菜の花ではないよ^^実は、校舎の裏に生えていた雑草です。」
そして、もう一つの草は、発芽したばかりのモミジの苗です。(しばらくみんなで考えているうちに、Y君が言い当ててくれました。)

「何か育てたい!」
「それもいいね!では、ここにちょっと、これも置いてみよう。」
そう言って、空いた場所に握りこぶしより少し大きいくらいの石をおきました。
「どうですか?」
しばらくみんな、じっと眺めています。
「さらに、こうしてみたらどうでしょう・・・。」
今度はその石の傍に、紙で作っておいた身長1センチの人間を立てました。
とたんに石は、身の丈の何倍もある、巨大な岩へと変化します。

次に、紙の人形を、身長15センチのものに入れ替えます。
「あ、石が小さくなった・・・!」
置くものによって、ものの見え方も、箱の広さも変わります。

新たに別の石や小枝を取り出してデモンストレーションを始めると、みんなも手を伸ばして土を掘ったり、配置を変えたりし始めました。
「ここで虫か何か、飼いたい!」
「僕なら、ジャングルみたいにしたい。池も作りたい!」
早くもアイデアが出始めたところで、箱庭づくりのアイデアを考えつつ、春を迎えたお山の様子を観察しに出かけることとなりました。昨年度末に作った秘密基地は残っているか、それも見に行きましょう。

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10月にみんなで植えたチューリップが全盛期を迎えています。

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ジャングルジムから空を眺めたら、いざ秘密の森へ! Nちゃん、探検ファイルを装備。

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森の入り口から近くにある石碑の裏手には、間伐した竹がたくさん横たわっています。大きな竹を見ると、つい持ち上げてみたくなりますね。さすがは力持ち、U隊長。

秘密基地は残っていましたが、覆いに使った笹の葉はしなびてしまい、壁がすかすかになっていました。この基地はしぜんにかえして、また別の場所に新しい基地をつくりましょう。

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さらに、基地の裏手の急斜面へと向かいます。前回発見した、しぜんのすべり台です。

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どきどきしながら急斜面をざざざーっと滑ります。H君、身軽です。

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下へ降りると、竹の切り株が並んで立っている場所がありました。U君が、手にしていた細い竹で叩くと、「ポコッ、ポコッ」といい音がします。

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切り株によって音階も異なる、しぜんのドラムセット。無心に叩き続けるドラマーU君。教室から携えてきた栗の枝で、木を叩いてみるY君、こちらもいい音がします。
しぜんの色々な素材で打楽器を作って、演奏してみるのも楽しいかもしれませんね。

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木に掴まりながら急斜面を登って、秘密基地のある広場に戻ってきました。
「登れたよ!」と切り株の上でポーズをとる、Nちゃん。
後ろでY君が、何かを懸命に引っ張り出しています。

それは長い長い竹。節々から斜めに突き出した枝には、葉が一枚ものこっておらず、骨のよう。
引っ張り出した竹が、山道を遮ってしてしまったので、これはいけません。しかし、枝が逆毛になり、戻そうとしても、びくともしないので、そのままみんなで「ズリズリ・・・」とひっぱり出し、向かい側の薮の中へ。巨大な虫が、地を這って山道を横断してゆく姿のようでした。

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「しぜんのシーソーだ!」

しばらく春の森を満喫していると、Y君が地面に空いた穴に足を取られました。
「なんだろう・・・」穴の周りにはタケノコの皮が散らばっており、よく見ると、辺りは同じような穴だらけです。彼の推察によると、これはイノシシの仕業のようです。

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皮の散らかり具合。タケノコの跡形のなさ。夢中でタケノコを頬張るイノシシの姿、山の主の迫力を、思い思いに想像しつつ、この日のクラスは終わりました。

これからの一年間、どんな発見と感動が待っているか、楽しみです!