6/16 しぜんB

高木です。

今日はNaちゃんが残念ながら風邪でお休みでした。

Noちゃんは、自宅の庭からビョウヤナギの花を持ってきてくれました。
雄しべが花弁よりも長い、黄色い花です。
前回S君がしぜん日記にこのビョウヤナギのことを書いてきてくれていて、
また、山の学校の校舎の前にも咲いているので、
このビョウヤナギの話で、ひとりきり盛り上がりました。

しぜん日記では、まずS君が「はい! はーい!!」と先陣を切って、
哲学の道の疎水でホタルを見たことを、とても嬉しそうに発表してくれました。
ホタルを捕まえて写真も撮ってきてくれていました。黄緑色の光が幻想的です。
「ホタルはいのちがみじかいので しゃしんをとったらすぐにがしました」
というところに、S君の自然への慈愛が感じられました。

Noちゃんは、以前、小学校の花壇に植えた植物が成長していて、
びっくりしたと発表してくれました。
植えていたのは、トウモロコシ、ナス、キュウリ、ダイズです。
ナスは3つもなっていて、キュウリには黄色い花が咲いていたのだそうです。
いつも口にしている食べ物が生まれ育っている現場を見るということは、
とても貴重な体験だと思います。

Y君は山の学校へ来る途中の石段で、
カタツムリの殻を見つけたことを発表してくれました。
お山は自然の宝庫です。何気なく通っている石段ですが、
目を凝らせば、毎日かならず何か発見があります。
驚きながら歩いているY君の姿が想像できました。

Mちゃんは、近くの田んぼでカブトエビを見つけたことを発表してくれました。
最初オタマジャクシがいると言われて見に行ってみたら、
ヒゲとエリがある別の生き物だったので、お父さんと調べてみたら、
カブトエビだということが分かったのだそうです。
Mちゃんは、いつもと同様、カブトエビについてもよく調べていて、感心しました。
S君が「ぼくそれ知ってる」と言って、Mちゃんと一緒に、
ホワイトボードにカブトエビの絵を描いてくれました。

今日はしぜん日記の発表の後、少しだけ時間をとって、
「これ、なあに?」という取り組みをしました。
前回見つけたものの、その場では分からなかった、植物について調べるのです。
撮っておいた写真と罫線の入ったプリントをみんなに配って、
実際にそれぞれに図鑑で調べてもらいました。
調べて分かったことでも、自分が気づいたことでも、その両方でも構わないです。
今日は初めてなので、まずは予行演習として、みんなが既に知っているヘビイチゴです。
「あー! 知ってる! ヘビイチゴや!」と真っ先に声を上げてくれたのはNoちゃん。
すると、なんと奇遇なことに、Mちゃんがキイチゴの本を持ってきてくれていました。
ヘビイチゴだけではなく、さまざまなキイチゴの仲間がたくさん載っていました。
その中に、前回お山の細道で発見した、ヘビイチゴより粒が大きいクサイチゴも見つけました。
みんな、それぞれに図鑑を片手に、熱心に調べて、書いてくれていました。

外は雷の音が聞こえて、今にも雨が降り出しそうでしたが、
今日はまつぼっくりを探し集めに出かけました。

途中、育子先生からみんなにビワの実をいただきました。
園庭で座ってみんなで食べました。
みんな「おいしい!」と言って、あっという間に平らげました。
Noちゃんが、自宅の庭にもビワが生えていることを話してくれました。
実は私が小さい頃住んでいた家の庭にもビワが生えていたので、
話を聞きながらとても懐かしい気持ちになりました。

その後、ヘビイチゴとクサイチゴが群生しているところに寄りたいとみんなが言ったので、
そこへ寄ってみました。
しかし、二週間前にはそこにあったふっくらしたクサイチゴは、もうみんななくなっていました。
小さなヘビイチゴも、脇にほんの少し残っていただけでした。
動物が食べたのか、それとも誰かに刈り取られたのか。
ちょっと残念でしたが、スーパーマーケットで見る野菜とは違って、
自然とはそういうものです。
それでも、ヘビイチゴを食べる姿は見られました。
「ヘビ」と呼ばれていますが、毒はありません。ただ、クサイチゴに比べると味は劣ります。
Y君は食べると、何とも言えない顔をしていました(笑)

ますます雲行きがあやしくなってきたので、さっそく森の中へ入ろうとすると、
Y君がみんなから少し遅れ気味です。
どうやら、「かしてほしい」というので私がお渡ししていた、
ポケット図鑑のページをめくりながらついてきているようです。
この図鑑は、野の花が色別に検索できるので、実際そこまで掲載数は多くないのですが、
子供たちにとっては分かりやすいようです。
(参考:菅原久夫『フィールド・ガイドシリーズ21 色別 野の花図鑑』小学館。
    このシリーズには他に、樹木を葉で見わけるものもあります。)
森への入り口の小道の脇に、白くて中心が盛り上がった花がありました。
Y君が立ち止まってページをめくっているので、私も傍で見ていると、
「あ! あった! ドクダミや!!」
と、目の前に咲いている花と図鑑のページが一致しました。
その後Y君は、みんなに「ドクダミを調べたんやで」と言って誇らしげでした。

脇道へそれて、近くの幼稚園のプールがあるところへ行くと、
目の前が開けて遠く山並みが連なります。
Noちゃんが「これなに?」と白い穂の植物を持っていたので、
一緒に調べてみると、それはチガヤでした。
もう穂はほとんど綿毛に変わっていて、ふわふわとしていました。
みんな手に手にその白穂を持ちました。
Mちゃんは何本も手に持って、大事そうに袋につめていました。

まつぼっくりがたくさん落ちている場所へ辿り着くと、
みんな散り散りになって、まつぼっくり集めに夢中です。
S君は虫取り網を持っていたので、
それぞれにもったビニール袋がパンパンになった後は、
みんなS君の虫取り網の中へ集めていました。
以前ここへ来たときには名前が分からなかった種類のまつぼっくりは、
調べるとおそらくヤシャブシの仲間の果実だということがわかりました。
まつぼっくりにも、いろいろな種類があります。
まだまだ集め足らないような雰囲気でしたが、
今週も時間が来てしまったので、教室へ帰りました。
今度は、集めたまつぼっくりを使って、なにか作ってもいいかもしれません。

まつぼっくり1 まつぼっくり2