2/12 ことば2~4年

岸本です。

先週はお休みをいただきましたので、二週間ぶりのクラスでした。

今回は、やっと物語の「設計図」が書きあがりました。

 

最後の敵を倒し、元の世界に戻るところまでを、前回は書きました。

残ったのは、エピローグです。

しかし、これはまた難しい部分でもあります。

「終わりよければ全てよし」、最後の締めくくり方は物語の印象を大きく左右するからです。

子供さんは、あるアイディアを持っていましたが、それをどのように物語に組み込んだらいいのか、悩んでいました。

そのアイディアを完全に表現するには文章が長くなるのですが、すでに本筋は終わっているのですから、ここで新しい要素などを加えて長く書き続けるのは、すこし歯切れがよくありません。

話し合った結果、考えてくれたアイディアを一部だけを提示し、その続きは読者に想像させるような終わりにしようということになりました。

これで、すっきりした終わり方になるだけでなく、最後にもわくわくするような展開になったのではないでしょうか。

来週から、いよいよ下書きに入っていきます。

 

後半は、ことばのパズルと『のろわれた山荘』の読解を行いました。

ことばのパズルは、外来語を二字熟語に置き換える問題でした。

子供さんは「センス」をどう置き換えたらよいのかに苦戦していました。

確かに、すでに日本語として定着している言葉ですから、あまり深く意味は考えたことはないかもしれません。

しかし、その意味を理解し、別の言葉で表現しなおすことができれば、その言葉の本質を真に理解したことになるでしょう。

私のヒントを手掛かりに、生徒さんは選択肢の中から「感覚」という語に置き換えてくれました。

表面的な理解でなく、言葉の本質を感じることで、子供さんの言語センスが磨かれればと思います。

 

『のろわれた山荘』もストーリーは半ばに差し掛かりました。

ダベンポート・ケーツを探偵だと疑ったマーゴットは、彼より先に証拠となる錠剤を見つけてしまおうとしますが、うまくいきません。

疑心暗鬼な彼女は、もう一度マイク・シェルダンが怪しいと思います。

そこで、彼の隙をついて車の中を調べましたが、彼が探偵だと示す証拠は出てきませんでした。

続いて、別の客チャーリー・ミラーに彼女は疑いのまなざしを向けます。

ある理由から、彼を探偵だと確信した彼女は、彼を亡き者にしようと彼をガレージにおびき寄せる、というところまでが、今回読んだ部分です。

子供さんには、マーゴットが各人物を探偵だと考えた根拠を考えてもらいました。

死んだ夫の部屋に居座るダベンポート、イリノイ州から来たはずなのにカリフォルニア州ナンバーの車に乗ったマイク、それから夫しか知らない事実を知っていたチャーリー。

それは、探偵を欺くための犯人の思考ですが、普通の探偵小説などで、探偵が犯人を見つけようとするのと同じような考え方をしていることが興味深いですね。

ガレージへ向かったチャーリーはどうなってしまうのか、本当に彼が探偵なのか。

来週も、展開から目が離せません。