かず4年B(0201)

福西です。

前回の続きで、『足し算パズル』に出てくる、「数の組み合わせ」について考察しました。

ルール1 1~7までの数を使う

ルール2 同列に同じ数は使えない

 

この条件のもとで、「合計が14になる足し算、あるいは引き算は何パターンあるか?」を考えます。

 

まず、マス目が次のような場合は、0パターンであることを確認しました。

□□

理由:合計が14になる計算は、一番大きい数である7を使わないと表せない。仮に6を使うと、6+7=13で、最大でも13までしか表せない。だから、7+7=14しかありえない。けれども、一列に同じ数は入れられない。よって、14は作れない。

 

では、以下のようなマス目で合計14になるのは、何パターンあるでしょうか。

□□

実は、一つや二つどころではなくて、たくさんあります。それを生徒たちに「すべて」考え抜いてもらいました。

ちなみに答の書き方で、R君が

□□   □

□   □□

という書き方をしているのが賢いなあと思いました。(それを隣のSちゃんも真似てくれていました)

 

では、まず、真ん中のマス目に「7」が入った場合を考えましょう。

7□

使える数は1~7ですが、一列に同じ数がかぶってはいけないので、7はもう使えません。よって、1~6で考えることになります。

この時、次のように考えている生徒がいました。

残りの二つ分はいくらかというと、14-7=7。

ということは、合計(差)が7になるような二つの数を考えればよい。

これは先週考えた2マスの場合とほとんど同じ状況です。(ただし今度は同じ数を使っても良い点が異なります)

よって、□二つの数の組み合わせは、

「1、6」

「2、5」

「3、4」

の3パターン。そして1⇔6のように数を入れ替えても別のパターンになるので、合計3×2=6パターンです。

実際に書き出すと、以下のようになります。

「716」、「761」、「725」、「752」、「734」、「743」

(716の6は、下の段と思ってください)

これと同じように、

x□

(x=1~6)

について考えていきました。結果は以下の通りです。

x=7 6パターン (761、716、752、725、743、734)

x=6 5パターン (653、635、644、617、671)

x=5 4パターン (563、536、527、572)

x=4 3パターン (437、473、455)…446が作れないので特異的

x=3 4パターン (347、374、356、365)

x=2 3パターン (257、275、266

x=1 2パターン (167、176)

計 27パターン

 

予想では、xが小さくなるにつれてパターンが1ずつ減る、あるいは単調減少すると思われたのですが、x=4のところでその予想が破れています。それが面白いとも気持ち悪いとも感じるところです。

 

この日は、T君がいちはやく正解にたどり着いたので、彼には特別に「□□□で14を作る場合と、上のL字の場合と、どちらがパターンを多く持つか?」と質問しました。これには、T君は「L字の方が多い」と予想を立ててくれました。「なぜなら、□□□の方は、一列の中に同じ数が使えないので、数の組み合わせが減るから」と。なるほど。

そこで、では「どれくらい違いがあるか?」と、質問を変えました。

するとT君は、□□□=14について、

「761」「752」「743」「654」

と求めてくれました。そして、

「あ、でも待てよ? 761と716を別のパターンに数えたら、もっと多くなるかも・・・」

ということに気付いてくれました。

さて、3つの数の組み合わせは、なんと6パターンもあります。

ということは、上の4つの種類に対し、それぞれ6倍のパターンが存在することになります。

つまり、

4×6=24パターン

 

というわけで、若干、それでもL字の方が多いことが分かりました。(あくまで1~7までの数を使った場合です)。それなので、T君の予想に反して「圧倒的に少ないわけではない」ということが確かめられました。実は、私もその答を知りませんでした。というわけで、深いところまで考察してくれましたね、T君!

 

残りの時間は、『QUART!』というパズルをしました。それについてはまた別の稿に譲ります。