福西です。冬休みに入る前の授業の様子です。
この日(12/12)は、前回にしたことの続きで、かけ算をテーマにした問題を考えました。
1)素数
うっかり合成数(かけ算に分解できる数)をたどらないように注意しつつ、素数をイメージに持ってもらうのが目的です。以前、「エラトステネスのふるい」を勉強したときに、すでに100までの素数については記憶に焼き付いていたようで、すらすらと解いてくれていました。
2)階乗
「割り算を通ると、基本的に損をする」という点に注意して、できるだけ大きな数のかけ算を通ることを目指します。左上の列→右下の列がちょうど階乗の計算になっており、その値は10!=3628800。(このクラスでは何度も計算して、なじみのある数です)。かけ算はあっという間に数が大きくなる計算ということを感得してもらいました。
時間があまっていたので、次に「必ず下っていかなければならない」というルールを外してもやってみました。すると、生徒たちは互いに「とことん」を追及し合い、最後はものすごい桁の数になりました。(ある生徒は、軽く「垓」を超えていました^^)
3)二乗の数
素因数分解に自信があれば、2乗の数(平方数)だけでなく、3乗の数(立方数)かどうかも簡単に計算して判定できます。たとえば144は、12×12で2乗の数ですが、12=2×2×3なので、144=2×2×2×2×3×3ともあらわせます。あと3が一つ二つあれば、3乗や4乗になるところですが、残念ながらそうではないので、これは2乗止まりの数です。
一方、小さな数の方が3乗、4乗になることもありえます。たとえば、16は4×4ですが、2×2×2×2という4乗の数に表すことができます。
残りの時間は、久々に『バトルライン』というカード(パズル)ゲームをしました。これは簡単に言えば、「証明問題」のゲームです。(algoに近い部類です)。「証明」を完成させるためには、常に場に出ている数字(と、まだ出ていない数字)を念頭に置かなくてはならず、どうやったら相手を出し抜くような「証明」をいち早く完成させることができるか、(それを時々刻々変化する状況下で)あれこれ考えるのが醍醐味です。そして「ありえる」のに、考え忘れてしまった状況が一つでもあったら、そこで証明に穴が開いてしまいます。
一年前に初めてこれをしたときは、まだルールをなぞるだけで、半ば運任せの勝ち方をしていましたが、次第にみんな深く考えるようになってきて、証明が鋭くなってきたことに感心しました。
(バトルライン)