岸本です。
今回は第三章「大陸の南縁に沿って」の後半部を読みました。
この部分では
・インド(ヒンディー語、サンスクリット)
・東南アジア(タイ語、ラーオ語、クメール語、ベトナム語、フランス語、ビルマ語)
・中国南部(ヤオ語など少数民族の言語、広東語、福建語、客家語)
を扱っていました。
ある生徒は中国語やタイ語は、ややこしくて伝わりにくい言語だが、発音は美しいと考えました。
このように考えられるのは、物事を多方面から見ることができている証拠だと思います。
また、「バンコク」というのが、誤解からつけられた地名だと知り、日本語の「オランダ」も同様であるので、良くあることかもしれないと考えていました。
非常に面白く、良い着眼点をしていたと思います。
文章としてはもう少し根拠や文章の構成をじっくり考える時間があれば、よい作文になると思いました。
もう一人の生徒は、フランス語(東南アジアにはかつて仏領であった地域もあるので。この本では、東南アジアに来ていたスペイン人神父との会話の用いた言語として登場)について書いていました。
本文で述べられたネイティブから学ぶ発音重視の学習と、大学で行われた読解重視の学習は一長一短であるとして、教科書をしっかりとした発音で読むことが大事である(もちろん書くこともそうである)と結論づけていました。
内容的には先週私が議論した内容に即していますが、それを自分の言葉で表せている点は評価できると思います。
私からは、中国国内の少数民族の言語、および漢語内における複雑な枝分かれをとりあげ、多言語国家の問題点と日本におけるその可能性について少し指摘しました。
冬学期も継続してこれを読んでいこうと思います。
来週が第四章「アフリカのサバンナと砂漠の中で」の全てを扱う予定です。
この手の著作を読む場合、このクラスでまさにされているとおり、まずは内容確認(筆者の主張を正確に要約する練習)が重要になりますね。
字数を決めて内容を要約するという練習は、今学校ではあまりやらないのではないかと思います。私は、中学時代に(家庭教師の先生の宿題として)毎日新聞の社説を要約するという練習をしました(慣れると楽になります)。
大学で教えていたとき、学生のレポートのよしあしは、このあたりの力の差で決まる、と思いました。
今のペースでどんどんがんばってください>生徒のみなさん&先生