かず1~2年A(0108)

福西です。開けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

この日は冬休みにやったドリルを見せてもらった後に、ドリルの続きをしました。

Sちゃんのドリルは、あと2ページのところまで来ています。Sちゃんにとって、この日一番手ごわかった問題は、「高さ3cmの箱と高さ4cmの箱がそれぞれ5つずつあります。それを全部積み上げると高さはいくらになるでしょう?」というものでした。間違いのパターンとしては、反射的に3×4としてしまうことです。そこで、落ち着いて問題を読み直してもらうと、「あ、そうか」と問題の意味を理解し、かけ算の式を二本作ってくれていました。

H君は、引き算の問題と、前回の課題だった「十の位が6で一の位が3の数は?」といった形式の問題を解いていました。T君は文章題の足し算と引き算の区別がだいぶついてきて、いい調子です。

残りの時間は、サイコロを使った考察をしました。

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『ウサギとカメ』ゲーム

・ある数を宣言し、サイコロを一つ振る。その目が宣言した数以上なら、宣言した数の歩を進められる。

例1:4を宣言し、5が出た。→4歩進める。(5歩ではない)

例2:1を宣言したら、どんな目が出ても1歩進める。(ただし1歩)

・順番に振っていき、先に25歩にたどり着いた人が勝ち。

6が出続ければ、4ターンでほぼゴールに着けますが、そんなことはまず起こりえないだろうということは、だいたい生徒たちも直感的にわかっているようでした。そこで様子を見ていると、宣言には、6や1といった極端な値よりも、そこそこ可能性が高くて得も大きい、3に人気が集まっていました。(また、ちょっと追い抜きたいなと言う時には4を宣言するケースも見られました)。

ちなみに本格的に考えれば、以下のようになります。

1以上が出る確率・・・6/6=100%

2以上が出る確率・・・5/6=82%

3以上が出る確率・・・4/6=66%

(以下、1/6ずつ確率が悪くなっていく)

これに「期待値」という概念を加えれば、一定の基準を数字で表すことができるのですが、それは今後の学習の楽しみにとっておいてほしいと思います。今回は直感的に「得か損か」で頭を働かせ、足し算の練習にしてもらうという意味合いでしました。

1回戦は累積でしたが、2回戦からは、サイコロを2つに増やし、宣言した数よりも小さな目が出ると0に戻る、というルールでしました。名付けて『天国と地獄』ゲームです(笑)。

このルール変更には、より慎重になる様子が見られました。また、この手の問題を通して私が面白いなと思ったことは、「自分の持っている基準(たとえば10か11が妥当だからずっとそれで行こうという方針)で突っ走るよりも、他のプレイヤーとの足並みをそろえて(たとえば相手が7と言えば自分も7と言い)、最後にちょこっと追い抜いて勝てばよし」という、相対的な方針を取る生徒が多かったことです。そのようにルール(ここではぼろ勝ちする必要がないこと)を逆手に取るアイデアが、なるほどなあと思いました。

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(結果をグラフにしてきます)

また、3回戦では、さいころの目を足し算ではなく、かけ算に変えてしてみました。このクラスではかけ算にも興味が出てきているようです。なので、そのような興味もぼちぼちと応援していきたいと思っています。