岸本です。
本日から2013年のクラスが始まりました。
今日は、寺田寅彦の『数学と語学』を読みました。
『数学と語学』は、一見全く違う教科に思える「数学」と「語学」が、実は「考える」という行為の中で似通った性質を持っている、ということを書き綴ったものです。
生徒さんに一段落ずつ音読してもらいながら、難しい表現や外国語の意味などと合わせて内容を確認していきました。
途中、「うさぎの足跡的に意外な方面を飛び歩いて」、話の内容が本題とずれるように思えた部分もありましたが、その分、最後にそれは「数学」という言語と異なり、「普通の言語の発達がいまだ幼稚なせい」であるというオチが来た時に、逆に面白いと感じさせてくれるユーモアたっぷりの文章でした。
生徒さんも、内容を踏まえたうえでこのオチを理解してくれたようで、最後に読み終わったときは思わず吹き出しそうだったのが、印象的です。
また、この作品を通して、生徒さんは「数学」と「語学」を学ぶ上での共通点があるということに納得したようでした。
その共通点は、おそらくあらゆる学問に共通することではないか、と議論が進んだのはおもしろかったです。
後半は、記事の読解と書き取りを行いました。
年明けのいろいろな記事からピックアップしてきましたが、生徒さんは、NHKが生きているダイオウイカの動画撮影に世界で初めて成功したという記事に興味をもったようです。
長い記事で、時間中に書き終えることはできませんでしたが、そのような記事を選んだこと自体が、生徒さんの熱意を示しているのではないでしょうか。
来週も、短編の読解と、記事の取り組みを続ける予定です。