9/24 ことば(中1~中3)

岸本です。

今回から「司馬遷の発憤」を読みます。

内容は、『史記』を執筆する司馬遷と、その家を訪れた任少卿という彼の友人との会話を中心としたものです。
宮刑という恥辱を受けた後、中書令に抜擢された司馬遷は、宦官という立場と、それによって得た地位に対する周囲の羨望とから二重の屈辱を味わっていた。
そこに訪れた任少卿も、そのような人々と同じように司馬遷に接したため、彼の機嫌を損ねてしまう。
何とか取り繕って会話を弾ませることに成功したが、つい口を滑って「宦官」といってしまったため、結局すごすごと彼の家を去る羽目になった。
一方の司馬遷は、任少卿の言葉に憤り、史記の自伝の最後に、過去の名著も全て著者たる賢人の発憤の賜物であるという趣旨の文言を書きつけ、満足する。
しかし、いつも癖で満足していた時になでた髭はもう彼の口元にはなかった。

前回同様、語句と漢字の読みの説明から入りました。
生徒が調べてきた「顧みる」や「赴く」などの難しい訓読みを確認し、「幽囚」や「投降」といった語句の意味を全員で確認しました。

次に内容に入ろうと思いましたが、よくわからなかったという声があったので、時代背景や司馬遷を中心とした歴史上の事件についての説明も踏まえながら、やや詳しく全体をたどっていきました。

その後、いつもどおり感想を書いてもらいましたが、そこで時間が来てしまったので、その文はコピーさせてもらって、来週皆で検討し、各自それぞれで再びまとめてもらいたいと思います。

それと次回読む本は、生徒の意向を汲んで、梅棹忠夫『実践・世界言語紀行』岩波新書 にしようと思います。
新書なので、おそらく店頭で探すのは難しいと思います。
もう少し入手法を調べて、もし入手できなければ、他の方法を探そうと思います。