福西です。以前来てくれていたT君が復帰し、冬学期からはSちゃん、H君、T君の3名で学ぶことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
冬学期の初回ですが、まずドリルから始めました。それぞれのドリルを20分ほどかけて解いてもらいましたが、Sちゃんは線分図を使った文章題にだいぶ慣れてきたように感じます。全体あるいは部分が□で伏せられていて、それを求めるための式を自分で作る必要があるわけですが、そこで「足し算にすればよいか、引き算にすればよいか?」が思案のしどころです。Sちゃんは、線分図を確認し、もし求める□が全体を表していれば足し算で、□が部分を表していれば引き算で求めればよいということを、頭の中でイメージしながら解いてくれていました。つまり、「全体は部分よりも大きい」「部分は全体より小さい」ということを、目で見て直感的につかんでくれているようでした。
H君はもうすぐ今のドリルが終わりそうです。一冊終わった時の達成感が待ち遠しいですね。
Ta君は、この山の学校では初めてのドリルを渡したところ、「早くやりたい!」とやる気に燃えてくれていました。それが私も嬉しかったです。最初は簡単な範囲だったので、あっという間に10ページ進んでくれました。「もっとしたい!」という気持ちが見られましたが、それはまた次回のためにとっておいてください。継続は力なりです。
後半は、マッチ棒パズルを2問解きました。1問目は秋学期の最後の授業で考えたものです。まだ正解が出ていなかったので、これをT君と一緒に考えました。
問題 棒を1本だけ動かして、正しい式を作りなさい。
| - ||| = ||
すぐに思いつくのは、右辺の一本を左辺に持ってきて、
|| - ||| = |
とすることです。しかしこれだと、本当は2-3=-1でないといけません。ということは、答はほかにあることになります。さて・・・?
ヒントとしては、
1)「=」は使う
2)マイナスの答にはならない
ということです。
加えて、「1本だけ」という条件を逆手にとって、縦棒をしらみつぶしに1本ずつ動かしていき、結局「縦棒はちがう」ということが分かりました。ということは、横棒しかないわけですが、「-」を取ってしまうと、式が成り立ちません。
「ということは、『=』から動かすしかないなあ」
「でも、『=』から1本取ったら、『=』なくなるよ」
「『=』は式のどっかに使ってないとあかんのやろ?」
というように、ワイワイ考えてくれました。三人寄れば文殊の知恵で、この日は最初にT君が正解を見つけてくれました。そのあと、順次「あ、そっか!」と三人とも「分かった!」ということになりました。(『=』から一本取り、それを使って、別の場所に『=』を作るとなると・・・? もうお分かりですよね(^^))
調子よく解けたところで、第二問。
問題
上にマッチ棒で作った「ちりとり」があります。真ん中にあるのは「ゴミ」です。さて、不思議なことに、このゴミは同じ場所からびくともしません。そこで、以下の条件でちりとりの中からゴミを出してください。
1)動かせるマッチ棒は2本だけ
2)ちりとりの中からゴミが出ていること
3)出来上がりの図では、ちゃんと「ちりとり」の形をしていること
はてさて・・・?!
おそらく3本動かすのであれば、簡単です。また、「2本だけ」という条件で、まずぱっと思いつくのは、次のような形だろうと思います。
けれども、残念! これだとまだゴミがちりとりの中からでていないことになります。
最終的に、生徒たちは時間内に答にたどり着いてくれました。もし御用とお急ぎでない方は、ぜひお考えになってみて下さい(^^)。(ちなみにこの問題は、私のオリジナルではなくて、インターネットで拾ってきた問題です。世の中には色々な面白い問題を考える人がいるものですね)