かず5年(11/14)

福西です。だいぶ前の内容になりますが、秋学期の終わり頃の様子です。

 

この日(11/14)は、『扉の書』という手作りの問題を解きました。

 

(中身はこんなふうに1問1答式で、解いたら「次へ進む」というものです。もったいをつけて出した問題に、特に男の子たちは興に乗って喜んでくれます^^)

 

全部で6問。

1)かけ算

2)長方形埋め

3)素数

4)奇数和

5)階乗

6)証明問題

 

このうち、4)について、K君がとてもユニークな解き方をしていたので、ここに書き記しておきます。

 

問題は次の通りです。

次の奇数のみの足し算はいくらになるか。

1+3+5+7+9…+45+47+49=?

(ヒント:下のように石をならべてみよ)

○    ○

 ○|○

○|○|○

 

(K君の解き方)

K君はヒントにあるように四角形ではなく、三角形に敷き並べて考えてくれました。

 

それを横の列ではなく、たての列に数えると、奇数の時のような「1つ飛ばし」の状態がなくなり、扱いやすくなる、というのがK君のアイデアでした。

 

さらに、真ん中だけが特別なので、これをいったん取りのけて、あとで足すことにします。そうすると、左右に同じ形の三角形が見えます。つまり左右対称です。対称ということは、片方を計算し、あとで二倍すればよいということを意味します。(このような「対称性」が目につくことは、数学では非常に大事なセンスを磨くこととなります)。

 

また、片方の三角形の計算も、1+2+3という並びになっています。(奇数和では、1つ飛ばしの並びでした。それが計算を躊躇させる原因だったわけですが、K君はそれを自分のよく知っている形に変換してくれたことになります。それがすごいと思いました。)

 

これは知っている人も多いと思いますが、たとえば1から9までの和なら、(1+9)+(2+8)+・・・と、10を作りながら数えると、素早く45と答えることができます。(ちなみにK君はそれとは別の方法で求めていました)。

 

さて、問題は、はたして1+3+5+7+・・・+49が、何段の大きさの三角形になるか? ということです。上の写真なら、

 

1+3+5+7=?

 

という問題に対し、4段の三角形ができています。

 

左右の三角形はというと、それよりも1少ない3段、つまり1+2+3=6。それが2つあるので12。そして真ん中の4を足して16。これが合計です。

 

式に直すと、

6×2+4=16。

 

このように「三角形が何段になるか?」が分かれば、同じように計算できます。

 

K君は、実際に数えて、25段と求めていました。ということは、真ん中に25があり、その両脇に24段の三角形(1+2+・・・24)が2つあることになります。ここで、1+2+・・・24の和をK君は自分なりに面白い数え方をして解いてくれたように記憶しています。結果は、300。つまり、300×2+25=625。これが1+3+5+・・・+49の答です。