フランス語を学びましょう!

福西です。下記のクラスをご紹介します。

(文章は、講師のメッセージです)

 

「フランス語入門A」(金曜日: 13:00〜14:20)

このクラスは発音・文法について一通り学習した後、サン=テグジュペリの『Le petit prince 星の王子さま』を読み終え、現在は同じサン=テグジュペリの『夜間飛行 Vol de nuit』を読んでいます。この本では、空の世界と地上の世界、行動し続ける生き方と、変化しない安らぎを求める生き方が対比されています。この本の中心人物であるパイロットのファビアン、そして郵便事業の支配人リヴィエールは、共に危険な空の世界の住人ですが、一方で地上の世界の安らぎに惹かれる自分を自覚しています。その複雑性に魅力を感じながら、じっくりと読み進めています。

 

「フランス語入門B」(日曜日: 13:00〜14:20)

猪狩廣志『ゼロから始めるフランス語』をテキストにして、フランス語の初級文法を学ぶクラスです。カタカナ発音を脱するため、最初に発音記号の学習をし、テキストのフランス語に発音記号をつけたファイルを共有して、毎回少しずつ発音記号に慣れてもらっています。共有ファイルには、テキストの内容を補足する情報も記載し、クラス内でも解説しています。初めてフランス語を学ぶ方におすすめのクラスです。

 

「フランス語講読」(土曜日: 13:00〜14:20)

このクラスでは、コレット『La chatte 牝猫』、サン=テグジュペリ『Le petit prince 星の王子さま』などを読んできましたが、2025年の4月から、『星の王子さま』を改めて始めから読みたいと思っています。サン=テグジュペリは事務仕事やセールスマンの仕事、軍隊での規律正しい生活は大の苦手でしたが、航空郵便事業のパイロットとして、同僚たちと友情を育み、責任者として赴任したアフリカのキャップ・ジュビーでは、不時着したパイロットを誘拐するなど争いが絶えなかった現地の人々とも友情を育んだといいます。

『星の王子さま』では、apprivoiser という言葉が頻繁に使われますが、「飼い慣らす」という日本語の訳では捉えきれないような、他者との関係性が示されていると感じます。新しい翻訳では「なじみになる」「なつかせる」等とも訳され、『星の王子さま』の中では apprivoiser とは「créer des liens 絆を作ること」と説明されます。サン=テグジュペリは「関係」にとことんこだわった作家といえるでしょう。現代の日本において、過度な個人主義から脱却し、かつ全体主義や国家主義に陥らない、他者との関係を考える中で、サン=テグジュペリは大きなヒントを与えてくれるのではないかと感じています。