
福西です。
「西洋の児童文学B」担当の加藤千佳先生より、メッセージをお預かりしました。紹介します。
「西洋の児童文学」とひとことに言っても、「西洋」は広く、また「児童文学」にもさまざまなジャンルがありますが、本クラスでは2年以上、モンゴメリによる「アン・シリーズ」を読んでいます。
主人公のアン・シャーリーは、幼い頃に父母を失った孤児ですが、空想とおしゃべりが大好きで、とても聡明な女の子です。アンの豊かな想像力は、平凡な田舎町を夢のようにきらめかせ、周囲の人々の日常をカラフルに彩っていきます。最初は、「何この子」と眉をひそめた人々も、いつの間にかアンに夢中に!アン自身も、養父母のマリラ、マシューから注がれる豊かな愛情と、周囲の人々の支えを受けてすくすくと成長していきます。
現在読んでいるのは、シリーズ3作目の『アンの愛情』です。この作品では、18歳になったアンがプリンス・エドワード島を出て大学生となり、恋に勉強に奮闘しながら、より一層洗練された大人へと育っていきます。しかしその中には、大好きな幼なじみ、親友とのすれ違いや、田舎町であるアヴォンリーと、大学があるキングスポートとのギャップなども繊細に描かれています。その点も丁寧に読み解きながら、ファッションやインテリアなど当時の文化についても情報を補うことで、より物語に没入できるようサポートしています。
また変わった表現が出てきたときには、みんなで原文をチェックすることで、翻訳のむずかしさと面白さを味わっています。
本を読むことが楽しくなるクラスです。本を読むと、学び全般の吸収力が格段に上がります。ぜひご参加ください。